駐車場運営を成功させるための知識!儲ける方法/費用/メリット・デメリットも紹介

初心者向きの土地活用に駐車場運営があります。駐車場運営はポイントさえつかめば成功する可能性が高いため、近年人気があります。この記事では、駐車場運営の基礎知識から儲ける方法まで解りやすく説明しています。まずはこの記事を読んで駐車場運営の可能性を探ってみましょう。

駐車場運営を成功させるための知識!儲ける方法/費用/メリット・デメリットも紹介のイメージ

目次

  1. 1駐車場運営とは
  2. 2駐車場運営のメリット/デメリット
  3. 3駐車場運営の種類と儲かりやすさの比較
  4. 4駐車場運営で儲けたいなら自己経営も検討すべし
  5. 5駐車場運営は専門会社への管理委託もおすすめ
  6. 6駐車場運営の収入例を比較
  7. 7駐車場運営で儲ける方法
  8. 8駐車場運営で求められる届け出・申請
  9. 9駐車場運営を行う人におすすめの資格・知識
  10. 10まとめ

駐車場運営とは

駐車場運営とは

駐車場運営とは、自分が所有している土地や借地に駐車場を設置し、利用者からの駐車場料金で収入を得る運営方法です。駐車場運営は土地活用の中でも比較的費用や手間が少ないことから人気がありますが、立地によって成功するかどうかが大きく左右されます。

土地活用は他にも様々な方法がありますので、まずは、駐車場運営以外の方法も確認してみましょう。

駐車場運営以外の土地活用一覧

駐車場運営以外の主な土地活用はこちらです。
 

  • 賃貸住宅運営
  • 太陽光発電
  • 土地の貸し出し
  • サブリース
  • トランクルーム運営
  • コインランドリー運営
  • 自動販売機や看板の設置

これら全てに共通することは「立地が重要」ということです。また、運営の手間や利益の大きさも異なるので、自分の考えに合った方法を選ぶことをおすすめします。

駐車場運営の動向と将来性

駐車場運営を始める前に、現在の動向と将来性を知っておく必要があります。なぜなら、将来性のない事業を始めても失敗に終わる可能性が高いため、現状を把握することが重要になってくるのです。

駐車場は車が無くては成り立ちません。そのため、駐車場の現状を把握するためには日本の車の台数を知る必要があります。「若者の車離れ」が浸透する中、車の台数はどのような状況にあるのでしょうか。

一般財団法人「自動車検査情報登録協会」の調査による普通乗用車の数は2000年には約5,122万台でしたが2010年には約5,768万台、2020年では更に約6,180万台まで増えている結果がでています。そして今後も更に増加すると予想されており、車離れが噂される一方で販売数は順調に増加していることがわかります。

駐車場の数はどうでしょう。一般社団法人「日本パーキングビジネス協会」の調査によると、2007年には35,200カ所でしたが2015年には65,000カ所、約1.8倍にも増えています。これだけ増えると飽和状態になるのではないか?という心配もでてきますが、駐車場運営は短期間の土地活用と決めている方も多くいます。

そのため、「需要>供給」が成り立ち、車の台数が極端に減少しない限り、駐車場運営の将来性は期待できると言えるでしょう

駐車場運営のメリット/デメリット

駐車場運営のメリット/デメリット

事業を始める際には、メリット・デメリットの両方を把握する必要があります。駐車場運営にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、確認していきましょう。

駐車場運営のメリット

駐車場運営には、主に以下のメリットがあります。
 

  • 初期費用が少ない
  • 事業開始までの期間が短い
  • 狭い土地や変形地でも可能
  • やめた後に他の土地活用に転用しやすい
  • 災害によるリスクが少ない
  • メンテナンスが他の土地活用より少ない

まず、初期費用が少なく済むことがあげられます。また、土地の広さや形にも柔軟に対応可能で、住宅が建てられないような狭い土地でも、立地が良ければ駐車場運営は可能です。

駐車場運営をやめる時も簡単で、駐車場は更地に近い状態なので、他の土地活用に転用しやすい、というメリットもあります。

災害によるリスクが少ないこともメリットです。災害大国である日本は災害による被害が少なくありません。しかし、駐車場運営は土地が陥没しない限りは災害によるリスクは非常に少ないのです。同様にメンテナンスも何年かに一度、機械の交換をする程度で、他は日常的なメンテナンスで済む手軽さもあるのが特徴です。

駐車場運営のデメリット

では、デメリットはどのようなポイントなのでしょうか。
 

  • 税制上の優遇がないため、固定資産税と都市計画税が高い
  • 他の土地活用より収益性は低い

税制面の優遇がないことと、他の土地活用に比べ儲けが少ないことが主なデメリットです。しかし、駐車場運営を始める前にしっかり理解しておけば、大きなデメリットには感じないでしょう。

駐車場運営の種類と儲かりやすさの比較

駐車場運営の種類と儲かりやすさの比較

駐車場運営をする際には「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類からどちらかを選ぶ必要があります。それぞれの特徴を把握し、立地に適した駐車場を選ぶことが重要です。

また、駐車場を種類を決める際に、運営方法も検討する必要があります。運営方法は、月極駐車場、コイン―パーキングに共通する内容になるので、先に理解しておきましょう。運営方法は主に「一括借上」「管理委託」「自己経営」の3種類です

 

  一括借上 管理委託  自己経営
初期費用 運営会社負担 自己負担(運営会社負担の場合もあり) 自己負担
収入 毎月定額の賃料収入 駐車場収入−管理費 駐車場収入
管理業務 運営会社 運営会社 自分

 
一括管理は、運営会社が初期費用や設備の設置、日常の管理まで全て行ってくれます。収入は、土地の賃貸料として、毎月決まった金額を受け取ることになります。駐車場の稼働状況には関係なく、決まった金額が収入になるため、安定した駐車場運営ができます。また、管理業務も運営会社が全て行ってくれるので、実質、不労所得を得ることが可能です。

管理委託は、管理費を支払い、管理業務のみ運営会社に任せる運営方法です。手間のかかる管理業務から解放されるだけでなく、利用者の増減で収入も変化するので、駐車場運営の楽しさも味わえます。運営会社に支払う費用は、賃料の5~10%が相場と言われています。

自己経営は、設備の設置から管理まで全て自分で行います。全て自分の収入にはなりますが、管理業務は意外に時間と労力がかかるので、専業で駐車場運営を行う方でないと厳しいでしょう。

収入の安定: 一括借り上げ>管理委託>自己経営
利益重視: 自己経営>一括借り上げ>管理委託

上記の内容も考慮しながら、それぞれの駐車場の特徴を確認してみましょう。

月極駐車場

月極駐車場とは、賃貸住宅と同じように月ごとで賃貸契約をむすぶ駐車場のことです。住宅地や飲食店、会社の近くに多く存在します。契約台数が増えれば安定した収入を得ることができますが、契約がないと収入もゼロになってしまうため、いかに契約率を上げるかが成功のポイントになってきます。

月極駐車場のメリットは下記の2点です。
 

  • 初期費用が安い
  • 一度契約すると、比較的長期間利用してもらえる
  • 手間が少ない

月極駐車場は、精算機などの設備が必要ない分、初期費用を抑えることができます。また、会社や店舗、家の駐車場が足りない人などが利用するため、一度契約すると長期間に渡って利用してもらえる可能性が高いです。

反対にデメリットはどんなことがあるのでしょうか。
 
  • 空きが多いと満足する収入が得られない
  • 違法駐車やゴミ捨てなどをされやすい

月極駐車場のいちばんのリスクは空き対策です。契約が入ると収入は安定しますが、契約がなくなると途端に収入は激減します。また設備が少ないため、違法駐車などのトラブルも起きやすい傾向があります。

儲けは、一般的にはコインパーキングより月極駐車場の方が少ない傾向があります。月極駐車場は月の収入の上限が決まっているため、稼働率が高ければ収入も多くなるコインパーキングとは異なるためです。

月極駐車場の運営が向いているケース

月極駐車場の運営が向いているケースを確認していきましょう。月極駐車場は月単位の契約のため、「毎日その場所に駐車スペースが必要になる立地」が求められます。具体的には下記の立地が適しています。
 

  • 住宅街
  • 駐車場が不足しているような大型マンションの近く
  • 周辺に企業や工場がある

ただし、場合によっては上記の場所でもコインパーキングの方が収益が高い場合もあります。そのため、充分にリサーチを行うことをおすすめします。

コインパーキング

コインパーキングとは、いわゆる時間貸しの駐車場です駅前や商業施設の近くに多く、空きがあれば誰でも利用できる便利さが人気です。コインパーキング運営成功のコツは稼働率を上げることです。そのためには、立地と料金設定が重要なポイントになってきます。

コインパーキングのメリット・デメリットを確認していきましょう。
 

  • 稼働率が上がれば収益も上がる(管理委託・自己経営)
  • 違法駐車が少ない
コインパーキングは稼働率によって収入が左右されます。稼働率が上がれば、収入も増えるのでやりがいを感じられるでしょう。逆に、稼働率が上がらないと、月極駐車場より低い収入になってしまう場合もあります。

また、コインパーキングは入庫ゲートやロック板などの設備が設置されているので、違法駐車などはほぼありません。

反対にデメリットはどんなところにあるのでしょうか。
  • 初期費用が月極駐車場より高い(管理委託・自己経営)
  • 稼働率が高くても収入が変わらない(一括借上)
土地の整備のみで開始できる月極駐車場と違い、コインパーキングには機械の設置が必要になります。入庫ゲートやロック板、精算機や看板などを設置しないとならないため、初期費用が多少高くなります。

また、一括借上の場合は、毎月一定額の賃料を運営会社から受け取るため、稼働率が高くなっても収入は変わりません。このように、運営方法によりメリット・デメリットも変わってきます。

一般的には月極駐車場よりコインパーキングの方が収益は高い傾向がありますが、100%とは言い切れません。稼働率が上がらない場合は、契約さえ入れば安定した収入を得られる月極駐車場の方が収益が高い場合もあります。

コインパーキングの運営が向いているケース

コインパーキングの運営が向いているケースを確認していきましょう。コインパーキングは稼働率を上げることが成功のポイントになるため、需要を見極めることがなによりも重要です。
 

  • 周辺に商業施設や公園がある
  • 駅の近く
  • 観光地の近く
  • 人気のショップの近く

上記の共通する点は「人が多く集まる場所」です。しかし毎日駐車場が必要な場所ではないため、コインパーキングが適しているのです。ただし、駅の近くは地域により、月極駐車場が向いている場合もあります。地方都市の場合、駅から離れた場所に住宅がある人も多く、その場合は毎日駅まで車で通勤する人も多いためです。

コインパーキングの場合も時間や曜日を変えて、入念なリサーチが必要不可欠になります。

駐車場運営で儲けたいなら自己経営も検討すべし

駐車場運営で儲けたいなら自己経営も検討すべし

駐車場運営について調べていると、たくさんの駐車場運営会社があることに気付くでしょう。これだけたくさんの会社があると「必ず運営会社と契約をしないといけないのかな」と思う方も多いでしょうが、そんなことはありません。

運営会社は、駐車場運営に関わる全ての管理を行ってくれます。意外と多いトラブルにも24時間体制で対応してくれるため、特に副業の方は運営会社を利用する方が成功する可能性が高いです。ただし、その場合管理費用を支払わなければなりません。

もし、専業で駐車場運営を考えているならば、自己経営も視野にいれてみることもおすすめします。時間と労力は必要になりますが、その分、儲けは多くなります。

自身で月極駐車場を運営する流れ

ここでは、自身で月極駐車場を運営する流れをご紹介していきます。「開業するまで」と「開業後」の2段階に分けて見ていきましょう。

開業時に求められる業務

開業までの大まかな流れはこちらです。
 

  1. 土地の整備をする
  2. 設備の設置をする
  3. 月極賃料を決め、利用者を募集する
  4. 利用者と契約を結ぶ

まずは、土地の整備から始めます。土地に建物がある場合は撤去し、更地にします。次に、駐車場をコンクリート塗装するか砂利を敷くか検討し、駐車場として利用できるよう整備をします。

次に、設備の設置です。月極駐車場は設備は少なく済みますが、最低限の設備は設置することをおすすめします。具体的には
  • 車止め
  • ライン引き
  • フェンス

などです。また、照明があると防犯対策にもなる上、利用者からも喜ばれるためおすすめです。

次に、賃料の設定と募集をします。賃料は契約者が増えるかどうかの大事なポイントです。周辺の相場を考慮して慎重に決めましょう。賃料が決まったら、道路から見えやすいように看板を設置します。看板には、賃料と連絡先を必ず記載しましょう。

募集するのがいちばん大変なポイントです。インターネットに掲載したり、チラシを作って周辺の住宅やショップに配布をしたりするのが効果的です。不動産会社に委託する方も多いのですが、不動産会社を通して契約した場合は、一定の手数料がとられてしまいますので、注意が必要です。

利用者が見つかったら、契約をします。契約の締結がスムーズに進むように、あらかじめ契約書のフォーマットを用意しておきましょう。不動産会社に委託している場合は、これらの作業は不動産会社が行ってくれます。

また、月極駐車場の場合は、契約者から車庫証明について聞かれることも多くあります。その際に運営者は「保管場所使用承諾証明書」を発行しなければなりません。契約者に迷惑をかけないよう、車庫証明についてもしっかり勉強しておくことをおすすめします。

開業後に求められる業務

利用者との契約が無事に終われば、いよいよ駐車場運営の開始です。開始後の業務も確認していきましょう。
 

  1. 定期巡回・清掃
  2. トラブル・問い合わせ対応
  3. 入金管理

日常的な業務の1つに、定期巡回・清掃があります。利用者が安心して駐車場を使えるよう定期的に巡回し、ゴミ拾いや草むしりなどを行います。この業務を行うことにより、利用者はきちんと管理されている駐車場を見て安心し、継続して利用を続けてくれるでしょう。

個人経営の場合は、駐車場の責任者は運営者になります。そのため、駐車場内でのトラブルや問い合わせにはしっかり対応する義務があります。24時間対応するのが厳しい場合は、対応可能時間を設定し、契約者にも認知してもらいましょう。

月に1度は入金管理業務も行います。契約者からの入金を確認し、確認できない場合は速やかに督促をする必要があります。

自身でコインパーキングを運営する流れ

次に、コインパーキングを自身で運営する流れをご紹介していきます。コインパーキングは月極駐車場に比べ業務が多いため、個人で運営するにはそれなりの覚悟が必要になります。

開業時に求められる業務

まずは開業するまでの流れを見ていきましょう。
 

  1. 土地の整備をする
  2. 設備の設置をする
  3. 料金の設定・宣伝をする

月極駐車場と同様に、最初に土地の整備をします。コインパーキングの場合は砂利ではなく、できればコンクリート塗装まで行いましょう。

次に設備の設置をします。コインパーキングに必要な設備は、精算機・ゲート又はロック板・車止め・ライン引き・照明・看板・監視カメラなどです。駐車場運営会社の中には、設備の販売のみを行っている会社もあるので参考にしてみるのもいいでしょう。

設備が整ったら、料金の設定をします。周辺の相場を考慮し、時間帯で料金を分けたり、最大料金の設定をしたり、工夫をすることが必要です。料金設定が終わったら、いよいよ駐車場のオープンです。インターネット掲載やのぼりの設置、チラシの配布などをし、しっかりと宣伝活動を行いましょう。

開業後に求められる業務

開業した後も業務は続きます。日常的な業務は下記の通りです。
 

  1. 定期巡回・清掃
  2. 問い合わせ・トラブル対応
  3. 集金業務
  4. ライバル駐車場のリサーチ

定期巡回や清掃は重要な業務の1つです。利用者が「いつ来てもきれい」と感じるような駐車場を目指しましょう。まれに精算機やゲートやロック板を故意に壊す人もいるので、設備の確認も必要です。

個人経営でいちばん大変なのが、トラブル対応です。コインパーキングは利用者が一定ではないため、24時間体制でトラブルや問い合わせに対応しなければなりません。

もし自分1人で運営を行おうと考えている方は、24時間365日自分1人で対応可能かどうかをしっかり見極めないとなりません。一般的には厳しいと思われますので、トラブル対応のみ手伝ってくれる人を見つけるのも1つの手段です。

また、精算機の集金はマメに行いましょう。そこには現金が入っていますので、定期的な管理が必要になります。釣銭の補充や領収書用紙の補充も忘れないようにしましょう。

最後に重要な業務が、ライバル駐車場のリサーチです。コインパーキングは料金の変動が比較的早いので、月に1度は、周辺の駐車場の料金を調べることをおすすめします。

駐車場運営は専門会社への管理委託もおすすめ

駐車場運営は専門会社への管理委託もおすすめ

前章では個人で駐車場運営をする流れを確認してきましたが、「業務が多く個人では厳しい」と感じた方は、駐車場運営の専門会社に管理委託することを検討してみましょう。手数料を支払うことにはなりますが、手間のかかる管理業務から解放されるメリットは大きいです。

また、専門会社は駐車場運営のプロなので、運営開始後のアドバイスもしてくれます。きっと頼もしいパートナーになってくれるでしょう。

駐車場運営を管理委託した後の流れ

駐車場運営を管理委託する場合の流れを確認していきましょう。
 

  1. 問い合わせをする
  2. 運営会社が現地調査をする
  3. 調査結果を元にしたプランの提案を受ける
  4. 運営会社と契約をする
  5. 工事開始
  6. 駐車場オープン・管理業務の開始

まずは、運営会社に問い合わせをします。ここでは、複数の運営会社に問い合わせをし、比較検討することをおすすめします。土地の情報を伝えると、運営会社が現地調査に向かいます。ライバル駐車場の有無・料金設定・駐車可能台数などを調べてくれます。

次に、運営会社は調査結果を元に、おすすめのプランを提案してくれます。事業計画もたててくれるので、わからないことはしっかり確認しましょう。運営方法を一括借上か管理委託にするため収入も変わってくるので、自分が納得いくまで話し合うことが重要です。

納得いくプランができたら契約を締結します。契約が終わるとすぐに工事が開始され、1週間~3週間程で駐車場オープンになります。この間は、駐車場の宣伝活動を行いましょう。駐車場オープン後は、運営会社が定期的に売上の報告をしてくれます。

駐車場運営のパートナー会社を選ぶポイント

たくさんある駐車場運営会社の中から良い会社を選ぶにはどのようなポイントを見ればいいのでしょうか。大事なポイントは主に下記の3点です。
 

  1. 管理業務の内容
  2. 仲介手数料の料金
  3. 駐車区画の設定の仕方

管理業務の内容はとても大事です。ホームページなどでは似たような内容が掲載されていますので、実際に該当運営会社の扱う駐車場に行き、駐車場の状態を確認してみましょう。自分の目で確認するのがいちばん信用できます。

また、仲介手数料の料金も会社によって違います。管理手数料の相場は、一括借上の場合は満車時の駐車場収入の5~10%、管理委託の場合は15~20%程度なので、複数の会社から見積りを取り、できるだけ安い会社を選ぶことをおすすめします。

最後のポイントは、駐車区画の設定の仕方が上手な会社を選ぶことです。当然ですが、同じ敷地なら駐車台数が多い方が売上が上がります。区画割によって駐車台数は変わるので、運営会社の腕の見せ所でもあるのです。

駐車場運営のパートナー会社3選

駐車場運営のパートナー会社3選をご紹介します。今回は、会社の規模や実績、利用者からの評判を元に選びました。

今回は3社のみのご紹介ですが、こちらの記事では複数の目線から選んだおすすめ会社10社をご紹介しています。ぜひ、参考にしてください。

Thumb駐車場経営パートナー会社おすすめランキング10選!選び方も徹底解説
駐車場経営を運営会社に依頼しようか迷っている方はいませんか。依頼するにしても多くの運営会社の...

タイムズ24

タイムズ24は、駐車場運営会社の中ではトップクラスのシェアを誇ります。黄色い看板の「Times」を展開しています
 

対応エリア 日本全国
サポート内容
  • 24時間365日対応のコールセンター
  • カーシェアやオーナー向け講習会など駐車場事業を幅広く展開している
強み 実績も多く、グループ会社による管理が徹底している
実績 全国2万件以上
問い合わせ先 0120-00-8924(平日9:00~17:00)
メールでの問い合わせも可能

アパルトマンイクシーズ

アパルトマンイクシーズはコインパーキングの実績が多く、現地調査をしっかりしてくれるため、初心者でも安心して任せられる会社です。「タイムパーキング」を展開しています
 

対応エリア 日本全国
サポート内容
  • 駐車場内の幅や照明、看板にもこだわり使いやすい駐車場を作る
  • 機械のみ購入の方へのサポートも行う
強み 徹底した現地調査で駐車場運営開始後もしっかりフォロー
問い合わせ先 0120-500-383(9:30~18:30日曜日・第2・4土曜日休み)
メールでの問い合わせも可能

ユアーズ・コーポレーション

ユアーズ・コーポレーションは、主要都市をメインに駐車場運営をしている会社です。「ユアーズパーキング」を展開しています。
 

対応エリア 日本全国
サポート内容 運営方法が一括借上と独自の運営委託システムから選べる
強み 総合不動産会社ならではのノウハウがある
問い合わせ先 03-3767-0794(9:00~18:00土日祝休み)
メールでの問い合わせも可能

駐車場運営の収入例を比較

駐車場運営の収入例を比較

この章では、運営方法ごとのコインパーキング運営収入例を比較してご紹介していきます。尚、全て同じ条件で比較してもらうため「コインパーキング・駐車台数8台・1時間500円・実質稼働18時間・稼働率40%」で計算しています。

駐車場運営を自身で行う場合

500円×18時間×8台×40%=28,800円
28,800円×30日=864,000円

1ヶ月の収入は864,000円になります。

駐車場運営を専門会社に管理委託する場合

管理委託の場合の管理費は、月極駐車場が満車時の収入の20%とします。月極駐車場にした場合の月額賃料を10,000円とすると、「10,000円×8台×20%=16,000円」となり、月の管理費は16,000円となります。

500円×18時間×8台×40%=28,800円
28,800円×30日=864,000円
864,000円−16,000円=848,000円

1ヶ月の収入は848,000円になります。
 

駐車場運営を一括借り上げで行う場合

一括借上げの場合の管理費は、月極駐車場が満車時の収入の10%とします。「10,000円×8台×10%=8,000円」となり、月の管理費は8,000円となります。

500円×18時間×8台×40%=28,800円
28,800円×30日=864,000円
864,000円−8,000円=856,000円

1ヶ月の収入は856,000円になります。

駐車場運営で儲ける方法

駐車場運営で儲ける方法

駐車場運営を始めるからには、多額の儲けをだしたいものです。ここでは、駐車場運営で儲けをだす方法をお伝えしていきます。

①駐車場運営の種類と立地を吟味する

駐車場運営には月極駐車場とコインパーキングの2種類がありますが、まずはどちらにするかの見極めが重要になってきます。保有している土地で駐車場運営を始める場合は、立地、広さ、交通量、全面道路の広さ、周辺施設をリサーチしましょう。

両方の条件に適しているような土地の場合は、儲けが多いコインパーキングの方がおすすめです。

②土地選びのポイントを意識する

土地をこれから準備する予定の方は、土地選びのポイントを意識しましょう。1つ目のポイントは、固定資産税が安い土地を選ぶことです。市街化調整区域にある土地や面積の狭い土地などは狙い目になります。駅から近い場所を探す場合は、1本細い通りにある土地などを探してみましょう。

その他には
 

  • 全面道路で交通量が多い
  • ライバル駐車場が乱立していない
  • 間口が広い

このようなポイントを意識すると駐車場に適した土地が見つかるでしょう。

土地なしからの駐車場運営については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひ、参考にしてください。

Thumb駐車場経営のための土地購入を解説!選び方や費用、経費、注意点
駐車場経営はリスクが少なく、最小限のコストから始めることができる人気の高い不動産投資のひとつ...

③収益予測は慎重に行う

駐車場運営を始める際には、事前に収益予測を行う必要があります。このときに希望的観測ではなく、現実に基づき慎重な予測を行うことが重要です。実際に運営を始めると、予測通りにいかないこともでてくる可能性が高いからです。

例えば、「月極駐車場の場合は、契約率が100%ではなく80%や50%での場合の予測をたてる」「コインパーキングの場合は、稼働率が40%・30%・20%の場合の予測をたてる」など、慎重に予測をすることが重要です。

また、収益が低い場合にどのような対処をするかをあらかじめ考えておくことも重要になってきます。

④表面ではなく実質利回りでチェックする

収益予測をたてたら、利回りを計算します。利回りとは、投資した金額に対してどのぐらいの収益があるかを割合で示した数値のことで「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

表面利回りは、初期費用やランニングコストが計算に含まれていないため、収益性をおおまかに判断する基準に使用するのに比べ、実質利回りはより現実に近い利回りを知るために計算します。重要なのは後者の実質利回りです

実質利回りは「(満車時の年間駐車場収入−ランニングコスト)÷(土地価格+初期費用)×100」で算出できます。気になる実質利回りの平均値ですが、コインパーキング、月極駐車場共に4%前後が平均値です。

ただし、この平均値は新たに土地を購入した方も含まれているので、最初から土地を持っている方は、各段に高い利回りになります。このことから、少なく見積もっても4%の実質利回りになるように、事業計画をたてられるとよいでしょう。

⑤近隣エリアの相場動向をこまめに調べる

近隣エリアの相場をこまめに調べることも重要です。利用者が駐車場を利用するときにまず重視するのは料金です。「オープン当時はお客様が多かったのに、いつの間にか減ってしまった」そのような時は、周辺に安い駐車場がある可能性が高いです。

駐車場運営を開始する前だけでなく、開始後も常にライバルの料金はリサーチし、適切な料金設定をすることで客離れを防ぐことができるでしょう

⑥初期費用/維持費を把握しておく

実質利回りを計算する際に必要になってくるのが、初期費用や維持費です。これらを把握することで、現実的な収益予測ができるので、開業前にしっかり把握しておきましょう。駐車場収入予測だけしていると、予想外にかかる費用に苦しむことになってしまいがちです。

駐車場運営の初期費用については、こちらの記事で詳しく説明していますのでぜひ参考にしてください。

Thumb駐車場経営の初期費用はコインパーキングと月極で違う!ランニングコストも解説
コインパーキング駐車場経営と月極駐車場経営では建設する設備が違うため、初期費用もランニングコ...

⑦税制上の優遇措置がない点に注意する

駐車場運営の土地は税制上は更地扱いになるため、住宅にはある税制上の優遇がありません。この点を知らないと、毎年の固定資産税に苦しむことになるので、しっかり把握しておきましょう。

駐車場運営で求められる届け出・申請

駐車場運営で求められる届け出・申請

駐車場運営は土地があれば開始することが可能です。ただし、開始するに当たり、役所に届け出が必要な場合もあります。具体的には下記に該当する場合です。
 

  • コインパーキング運営の場合
  • 駐車場の場所が都市計画区域内の場合
  • 駐車場の面積が500㎡以上の場合(横25m・縦22m以上)

上記の場合は、駐車場の名称や規模、住所や設備などを申告しなければなりません。駐車場運営会社と契約している場合は代わりに行ってもらえますが、自己経営の場合は自分で申告する必要があります。

駐車場運営を行う人におすすめの資格・知識

駐車場運営を行う人におすすめの資格・知識

駐車場運営を行う際に必須の資格などはありません。ただし、持っていると便利な資格や知識はあります。
 

  • 日商簿記検定
  • 駐車場法
  • 都市計画法
  • 道路交通法

駐車場運営を開始してからでも遅くないので、機会があれば知識を仕入れてみるのもおすすめです。

まとめ

まとめ

今回は駐車場運営を始める上で必要な知識をご紹介してきました。最後に重要なポイントのおさらいをしておきましょう。
 

  • 駐車場運営は将来性のある土地活用
  • 立地による駐車場種類の見極めが重要
  • 運営方法の収入比較は「自己経営>管理委託>一括借上」
  • 副業ではなく専業で駐車場運営を行うなら自己経営も検討すべき

あなたの駐車場運営が成功することを祈っています。

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