駐車場経営は青色申告と白色申告のどちらが良い?確定申告の流れ、経費・税金の知識も紹介

駐車場経営で得た不動産所得は青色申告が良いのか白色申告がよいのか。青色申告する場合の控除額の違いを解説します。また基本的な確定申告の流れや必要な書類を解説。他経費として計上できるものや固定資産税などの駐車場経営で掛かる税金関係を紹介していきます。

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目次

  1. 1駐車場経営と確定申告の基礎知識
  2. 2駐車場経営は青色申告と白色申告のどちらが良い?
  3. 3駐車場経営の青色申告では所得区分に注意
  4. 4駐車場経営の確定申告の流れ
  5. 5駐車場経営の確定申告と経費の考え方
  6. 6駐車場経営の確定申告と税金の考え方
  7. 7まとめ

駐車場経営と確定申告の基礎知識

まず駐車場経営と確定申告に関しての基礎的な部分を解説していきます。

確定申告とは

確定申告とは、主に自営業やフリーランスの方などが1年間の所得を税務署に申告することです。確定申告をするのは年に1回です。一般的に申告の時期は2月16日から3月15日となります。この期間に管轄の税務署に行くかインターネットにて確定申告の手続きをします。主な目的は所得税などの税金を納付すること、払い過ぎた税金を還付してもらうことにあります。

確定申告が必要なケース

確定申告が必要なケースは主に下記になります。

  • 自営業者やフリーランス
  • 会社員・公務員で年間の給与所得が2,000万円以上の場合
  • 会社員・公務員で2箇所以上から給与を受け取っている
  • アパートや駐車場などの不動産収入がある
  • 副業・投資などの所得があった場合(年間20万円以上の収入があった場合)

自営業者やフリーランスの人はまず1年間の売上や収入を集計します。そこから実務上で掛かった経費を差し引いて所得額を導き税額の算出をし申告をします。会社員は基本年末調整があるので確定申告は不要ですが給与所得が2,000万円を以上となると別途確定申告が必要になります。

また2箇所以上から給与収入がある場合に確定申告が必要となるのは、年末調整が1箇所でしかできないからです。アパートや駐車場などを所有し賃料収入がある場合も必要です。最後に副業などで年間収入が20万円以上の場合も確定申告が必要になります。

また、以下のような場合に確定申告をすると税額控除や還付金を受け取れます。

  • 住宅ローン控除を受ける場合(初年度のみ)
  • 医療費の控除を受ける場合
  • 寄付やふるさと納税などを行った場合

青色申告と白色申告の相違点

確定申告の種類として青色申告と白色申告があります。青色申告をすると節税になると知っている人は多いと思いますが、具体的な違いを説明できる人は少ないでしょう。ここでは青色申告と白色申告の具体的な相違点を解説していきます。

帳簿付けの方法

青色申告と白色申告の相違点として帳簿付けの方法が大きく違います。青色申告(65万円控除)は正規の簿記で複式簿記となります。一方白色申告は、簡易な簿記で単式簿記となります。「正規の簿記」とは、正確な会計帳簿を作成する為に、全ての取引に関して正確に網羅をし帳簿に記録することをいいます。つまり網羅性、検証可能性、秩序性を備える必要がありこの要件を満たした帳簿記録に複式簿記があります。複式簿記は現在日本以外の多くの国でも採用されているポピュラーな方式です。

「簡単な簿記」とは極めて簡単に誰でも記入ができる簿記のことです。簡易的な記帳でよく、おこづかい帳をつけるようなイメージです。取引の詳細を網羅する必要もなく取引の表面だけを表す単式簿記で記帳をします。

届出の有無

白色申告に届け出はありませんが、青色申告で税額控除等を受けるためには「青色申告承認申請書」を管轄の税務署に提出しなければなりません。例えば令和3年分を青色申告で行いたい場合は、令和3年3月15日までに提出をすることになります。書類そのものは国税庁のHPからダウンロードでき、記入の仕方も決して難しいものではありません。名前や事業所の住所の記入など簡単な内容となっています。

また青色申告を受ける時は、同時に開業届を提出しておく必要があります。この書類は税務署に事業を始めたことを報告するもので、国税庁のHPからダウンロードできます。開業届に関しては開業から原則1か月以内に提出することが求められます。

確定申告時の必要書類

不動産所得があった場合確定申告時の必要書類は下記となります。
 

  • 源泉徴収票
  • 不動産売買契約書(駐車場用地を購入した場合)
  • 売渡精算書(駐車場用地を購入した場合)
  • 家賃送金明細書
  • 賃貸契約書
  • 借入金の明細書(駐車場用地購入の際にローンを使用した場合)
  • 修繕の見積書・請求書・領収書(修繕をした場合)
  • 固定資産通知書

これらの書類は確定申告書を作成する際に、記入する数字を確認するのに必要な書類です。確定申告が始まってから書類を準備するのも大変なので日頃から管理をしておくことが大事です。

控除の金額

白色申告には控除はありませんが、青色申告には現状「10万円控除」と「65万円控除」があります。青色申告の65万円の控除を受けるためには、事前に申請をし青色申告決算書4ページと確定申告書B、そして複式簿記を使用する事が条件となります。10万円の控除を受けるためには、申請や確定申告の書類は同様ですが帳簿は単式簿記でよいとされています。

尚、2020年分確定申告(2021年2月16日からの確定申告)からは、青色申告特別控除の改正が行われます。控除額は、10万円・55万円・65万円の3種類になります。65万円の控除を受けるためには、従来の要件の他に、e-TAXによる電子申請か電子帳簿保存を行うことが追加されています。従来の要件のみの場合は55万円控除に減額されます。

  主な従来の要件 新しい要件
青色申告での控除額 不動産所得か事業所得を得ているか
複式簿記で記帳
確定申告書類を期限内に提出
e-Taxか
電子帳簿保存
控除額65万円
控除額55万円
控除額10万円

駐車場経営は青色申告と白色申告のどちらが良い?

不動産所得では事業的規模の判断基準があり、基準以上の事業として認められると青色申告の65万円控除を受けることができます。ではその事業的規模とはどのような基準となるのでしょうか。

不動産所得の事業的規模の基本

  • 貸家5件以上
  • アパート10室以上
  • 駐車場50台以上(駐車場は一般的に5台でアパート1室分とカウント)

不動産の賃貸経営に於いて事業的規模と認められると、税務上の扱いが変わってきます。駐車場経営の場合、50台以上の駐車スペースがある場合は事業的規模と認められ、65万円の青白申告特別控除を受けることができます。もちろん事前の申請や複式簿記による記帳が必須ですが、必要経費を差し引いた不動産所得から65万円を控除することができます。

因みに、事業的規模と認められない(駐車場台数が49台以下の場合)場合でも、青色申告の10万円特別控除を利用することができます。少しでも税額の控除を受けたいのであれば青色申告もお勧めですが、手間や労力を勘案し白色申告でもよいと考えます。

申告漏れや故意に確定申告をしなかったら

申告漏れ、若しくは故意に申告をしなかった場合は重いペナルテイが生じます。普通に払う税金より結果的には多くなるので確定申告はしっかりと行います。

 

無申告加算税とは

無申告加算税とは、確定申告を3月15日までに行わなかった場合に本来納付する税額に加えて課税されます。加算される金額は、原則納付すべき税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分は20%を乗じて計算した金額となります。尚、税務署の調査の前に自主的に申告した場合、乗じる割合は5%に軽減されます。

延滞税とは

延滞税とは、3月15日までに税金を完納できない場合に課せらます。原則として納付期限の翌日から納付をした日までの日数に応じて利息に相当する延滞税が課せられます。延滞税は日数が経過するほど課税される金額が増えていくので、申告漏れ等など気づいたら早急に申告をし直すことが重要です。

駐車場経営の青色申告では所得区分に注意

ここでは不動産所得と事業所得に関しての違いと、不動産所得における事業規模との関係性を解説します。

不動産所得と事業所得の相違点

駐車場経営に於いての不動産所得と事業所得の相違点は、経営者の責任で自動車の管理がされているかで変わってきます。自動車の車上荒らしや盗難などの行為に責任を負うケースでは事業所得です。駐車場をフェンス等で囲み駐車場の入り口を規制して管理者を置いたりします。

また、不動産所得と判断されるケースは、駐車場をフェンス等で囲んでいるが入り口に規制や管理者はなく、借主に自動車を駐車するスペースを提供しているだけの時です
 

青色申告と事業規模の関係性

不動産所得の場合に、駐車場経営では駐車台数が50台以上なければ事業的規模と認められません。すなわち65万円の青色申告特別控除を受ける事はできず、10万円の控除となります。さらに事業的規模と認められない場合には、青色事業専従者給与として生計を共にする家族への給与の経費算入はできません。

駐車場経営の確定申告の流れ

いよいよ確定申告の時期になりました。税務署に行くのは何となくわかりますが不明な点も多くあります。ここでは確定申告の流れを解説します。

①確定申告書を手に入れる

確定申告書の入手方法は主に3つあります

  • 国税庁のHPからファイルをダウンロードする
  • 税務署などに直接取りに行く
  • 返信用封筒を同封し、希望書類をメモ書きして税務署へ送付する

まずは国税庁のHPから確定申告関係の書類をダウンロードしファイルとして保存する方法があります。確定申告書はエクセルのファイルになっているので直接入力をしWEB上でも申告をすることも可能です。また管轄の税務署や市区町村の役所、確定申告の会場に行けば確定申告の書類が置いてあるので、その場で記載し提出することができます。

税務署で記入をすると税務署員のアドバイスを聞きながら記入もできたりするので、確定申告が初めての場合などは利用してもよいでしょう。最後に郵送で取り寄せる方法もあります。必要な確定申告書類のメモをした紙を税務署へ郵送すれば、確定申告書などを返送してもらえます。この場合返送に必要な金額の切手を貼った封筒を同封します。

②必要書類を集める

駐車場経営を始めたら、各種契約書や領収書等は全て保存をします。これは確定申告の時に経費などを証明する書類として使用します。確定申告時は申告書と共に添付して提出をします。会社員の場合は会社からの源泉徴収票を貰っておきます。

③確定申告書に必要事項を記入する

確定申告書に記入をする場合ですが、手書きで行う場合は確定申告書に記入の仕方が全て掲載されているので見本に従って記入をします。もっと簡単に済ませる方法はパソコン上で確定申告書の記入を済ませてしまうことです。該当の個所に数字を記入してしまえば自動的に所得額の計算等をしてくれるので楽です。それをプリントアウトして税務署に持参してもよいですし、電子申請でパソコン上から税務署に送付することができます。

④確定申告書を提出する

確定申告の受付期間は一般的に、2月16日~3月15日までとなっています。この期間に管轄の税務所に確定申告を提出にいきます。確定申告の期間は大変混みあいますが、事前に全て書類が揃っていて記入も全て完了している状態であれば、当日税務所にて税務署員の書類チェックを受けるだけで済みます。書類のチェックを受けるのに時間が掛かる場合があるので、期間中税務署が比較的混みあわない時間帯を狙うのがよいでしょう。

⑤納税を行う

納税は3月15日までに行うようにします。納税の方法は下記3つあります。

  • 預貯金口座から振替納税
  • 現金で納付する
  • e-Taxで納付する


還付金がある場合は申告時に振込先の金融機関を指定しておきます。税務署の混み具合にもよりますが、申告後おおよそ1か月〜2か月程度で還付金が振り込まれます。

駐車場経営の確定申告と経費の考え方

駐車場経営時に掛かった経費は売り上げから差し引いて確定申告をすることができます。ではどのようなものが経費として扱われるのでしょうか。

駐車場経営の経費の種類

確定申告時は1年間の所得を申告するだけでなく、駐車場経営時に発生した必要経費も申告することができます。つまり駐車場経営で得た所得とは、1年間の売上金額から必要経費を差し引いたものが所得として計算ができます。申告をしないと税金を多く払うことになるので損をしてしまいます。

自身で駐車場経営を行う場合、駐車場経営に関するもののみが経費として計上できます。例えば以下のものが掛かった場合は経費として計上する事が可能です
 

  • アスファルトに舗装した工事代
  • 駐車場にフェンスを設置した工事代
  • 監視カメラや敷地内街灯の電気代
  • 駐車場看板の設置工事代
  • 区画線や車止めの設置工事代

特に駐車場経営に於いて初期投資として掛かった経費に関しては基本計上できると考えよいでしょう。他には以下も経費として計上できると考えます。
 

  • 広告宣伝費
  • 修繕費
  • 減価償却費
  • 損害保険料
  • 通信費
  • 消耗品費
  • 事務用品費
  • 水道光熱費

広告宣伝費とは駐車場の借主を募集するにあたり、借主募集の看板を建てたり不動産会社に借主募集の依頼をして成功報酬を払った場合です。修繕費とは長年駐車場として使用していると、アスファルトや区画線やフェンスなどが劣化してきた場合に補修工事をした費用の事です。

減価償却費とは駐車場が建物であった場合に毎年計上します。損害保険料とは、財産保険や設備賠償保険等に加入している場合に掛かる費用です。通信費や消耗品費や事務用品費や水道光熱費は、駐車場経営で事務所等を設立した場合に、運営の為の費用として掛かった場合に計上できます。

なかには事業所得としては計上できても、不動産所得として確定申告をする場合には経費として計上できまない場合もあります。上記以外のもので経費として計上できるかは税理士に相談をしてみましょう。

一般的に駐車場経営においての不動産所得の経費は、固定されていて毎年変わることはありません。経費は売上から引かれます。先に述べたとおりですが「所得=売上-経費」となります。この所得額に応じて納税する税金額が決定します。このことから経費が多ければ多いほど所得が少なくなるので、節税をすることができます。したがって経費として計上できるものは全て計上をしておいたほうが得策です。

 

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駐車場経営の確定申告と税金の考え方

ここでは駐車場経営時に掛かる税金の種類とその内容に関して解説をしていきます。

駐車場経営の税金の種類

固定資産税
固定資産税は毎年1月1日時点に不動産や土地を所有していると掛かります。市町村が固定資産税評価額を元に税額を算出し、毎年4月頃納税者に通知が届きます。駐車場の場合は更地評価となるので税額の減免はなしとなります。

消費税
駐車場としてサービスを提供する場合には消費税が掛かります。因みに、個人の場合に一昨年の課税売上高が1,000万円を超える場合には納税義務者となりますが、1,000万円以下の場合には納税義務はなくなります。

都市計画税
都市計画税は固定資産税同様に毎年1月1日現在で不動産や土地を所有していると掛かります。毎年4月に固定資産税の通知書と一緒に自治体から送られてきます。

所得税
所得税は個人の年間の所得(1月1日から12月31日)から、必要経費を差し引いたものに掛けられる税金です。

相続税
相続が発生し相続財産が基礎控除額より多くあると相続税が掛かります。相続税は相続開始後10か月以内に税務署に申告し同時に現金で納付をしなければなりません。駐車場経営を行っている土地を相続した場合も同様です。また相続税の算出にはまず土地の評価額を算出する必要があります。

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まとめ

駐車場経営で得た不動産所得は必ず確定申告をしなけらばなりません。仮に申告漏れや故意に申告をしなかった場合には重いペナルテイが発生します。個人で駐車場経営を行う場合は、比較的規模が小さい場合が多いので確定申告は白色申告で十分です。また毎年固定資産税なども掛かってくるので税金関係もしっかりと勉強しておく必要があります。

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