2024年03月25日公開
2024年03月25日更新
マンション経営のメリット・デメリットと成功のポイントを解説
マンション経営は土地を有効活用できる方法としてよく注目されています。マンションを建設して経営を始めるときには十分な知識が求められます。この記事ではマンション経営のメリット・デメリットを紹介した上で、経営を成功させるポイントを解説します。
目次
マンション経営とは
マンション経営とはマンションを建設または購入し、部屋を貸して家賃を徴収することで収入を得ることです。マンションはアパートと同様の集合住宅ですが、法律上では両者に違いはありません。マンションの方がアパートよりも規模が大きく、鉄筋コンクリート造の建物を指す傾向があります。
マンション経営には一棟マンション経営と区分マンション経営の二種類があります。一棟マンション経営とは建物全体を所有・管理して賃貸経営をする方法です。区分マンション経営とはマンション全体ではなく、一部屋や一フロアなどの一区分を購入して賃貸する方法です。今回は土地活用の方法としてよく注目されている一棟マンションを取り上げて説明します。
マンション経営のメリット
マンション経営は土地の活用方法として魅力がたくさんあります。ここではまずマンション経営のメリットを詳しく紹介します。
安定した収入源になる
マンション経営は安定した収入を得られると期待される資産運用方法です。マンション経営の収入源は入居者から徴収する家賃です。入居者がいる限りは戸数と家賃に比例して収入が入ります。
賃貸物件は住宅地として人気があるエリアなら安定した需要があります。家賃相場が安定していることが多く、景気が変動してもあまり収入が大きく変動しないのが一般的です。半年の間に家賃が暴落してしまうといったことは災害などのトラブルがない限りあまりないため、マンション経営は収入源として安定するのがメリットです。
立地が良いと土地の活用効率が高い
マンション経営は好立地の土地を活用すると家賃収入を高くできます。高層マンションを経営すると土地の活用効率を上げられるからです。例えば、1フロアに4戸の2階建てのアパートを建てると8戸の経営になります。しかし、1フロアに4戸の5階建てのマンションを建てて経営したら20戸になるので、同じ家賃なら最大で2.5倍の家賃収入を得られます。10階建てにしたら40戸になって最大で5倍の家賃収入を得ることが可能です。
立地が良くて需要があれば戸数を増やしても満室にできる可能性があります。同じ面積の土地でも高収入を得られるチャンスがあるのがマンション経営の魅力です。
空室リスクの分散をしやすい
マンション経営は戸数を増やせるので空室リスクの分散効果があるのがメリットです。一戸建て住宅の経営では、入居者が退居することになったら、次の入居者が決まるまで家賃収入がゼロになります。4部屋のアパートの場合にも、1部屋が空いてしまうだけで収入が75%に減ります。
20戸のマンションを経営する場合には、1室が空室になったとしても満室のときの95%の家賃収入が確保されるので大幅な収入減になりません。退居があっても収入を維持しやすくて安心できるのは戸数が多いマンションを経営する魅力です。
管理を委託して経営できる
マンションを経営するときには管理業務が必要ですが、管理会社に委託できるので負担を減らすことが可能です。入居者募集、入居者との契約、家賃徴収、クレーム対応などの入居者管理が代表的です。入居者が退去したときには部屋のリフォームが必要になります。また、共用部の清掃や点検、修繕などの建物管理もしなければなりません。
すべての管理業務を自営業でおこなうこともできます。しかし、時間や労力がかかるため、マンション経営では管理業務の一部またはすべてを委託するのが一般的です。家賃の数%程度の管理料で委託できるため、負担の少ないマンション経営を気軽に始められます。
ローンを組める
土地活用でマンション経営を選ぶとローンを使えます。不動産投資ローンなどの土地の購入や建物の購入・建設をして、賃貸経営をする目的で利用できるローン商品があるからです。銀行などの金融機関が提供している金融商品で、35年もの長い期間での借り入れもできます。借入金利や借入可能額については各社で異なりますが、数千万円〜2億円くらいの借り入れを3%前後の年利で利用できる会社もあります。
1億円のマンションを建てたいと思っても固持資金が足りなくて難しいと思うこともあります。しかし、不動産投資ローンを利用すれば頭金や諸費用を用意すればマンション経営を始めることが可能です。ローンを家賃収入で返済していくことで、最終的にはマンションを自分の資産にできます。
参照:
不動産投資ローン | オリックス銀行
不動産購入ローン | 不動産担保ローンなら新生インベストメント&ファイナンス
現物資産になる
マンションは現物資産になることがメリットです。マンション経営は自己資金で建設した場合には、すぐに建物本体が資産になります。不動産投資ローンを利用した場合には、ローンを完済した時点で所有権が手に入ります。
マンションオーナーになれば、自分の所有物なのでいつでも資産として売却可能です。大きな現金が必要になったときには売却して調達できます。土地だけでは売れにくかったとしても、マンション付きなら賃貸経営ができるので喜んで買ってくれる場合もあります。
マンションは現物資産なのでインフレに強いのがメリットです。インフレになると物に対して相対的に現金の価値が低くなります。現金資産を運用する目的でマンションを建てるのは賢い方法です。マンション自体は経年劣化を起こすので価値はだんだんと下がりますが、インフレが続いているときには資産価値を維持向上できる可能性があります。
相続税対策ができる
土地の相続税対策マンション経営は有効活用できます。土地は更地で建物が建設されていない状況で相続するのに比べると、宅地として使用されている方が相続税評価額の軽減ができるからです。
小規模宅地等の特例と呼ばれる特例を適用すると、相続税の評価額を下げられます。マンション経営をしている場合には貸付事業用の宅地等という分類になります。貸付事業の内容によって軽減される範囲には違いがありますが、一般的な個人向けのマンション経営では最大200平方メートルの土地に対して50%の軽減があります。
また、マンション経営をしていると貸家建付地となるため、借地権割合と借家権割合によって土地と建物の評価額が軽減されます。マンション自体の評価額も下げられるので相続税対策として効果的です。例えば、借家権割合が30%でマンション全体を賃貸しているときには、70%に相続税評価額を下げることができます。
参照:
No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|国税庁
No.4614 貸家建付地の評価|国税庁
No.4602 土地家屋の評価|国税庁
土地の固定資産税を抑えられる
土地の固定資産税対策としてマンション経営は有効です。相続税と同様に固定資産税評価額も土地を更地にしているよりも、建物を建てた方が評価額を低くできる軽減措置があります。借地権割合と借家権割合と賃貸割合に基づいて固定資産税評価額が低くなります。
また、固定資産税には住宅用地の特例を適用可能です。住宅用地として使用されている土地については200平方メートルまでの小規模住宅用地に対して1/6、200平方メートルを超える一般住宅用地に対して1/3の軽減措置があります。都市計画税についても小規模住宅用地では1/3、一般住宅用地では2/3に軽減されます。土地を更地にしておくよりもマンション経営をした方が、土地の保有による税負担を軽減することが可能です。
参照:
固定資産税・都市計画税(土地・家屋) | 税金の種類 | 東京都主税局
マンション経営のリスクやデメリット
マンション経営にはメリットが豊富にあります。しかし、マンション経営はリスクを伴うので注意が必要です。ここではマンション経営のデメリットを解説します。
初期費用が高い
マンション経営を始めるにはマンションの建設または購入の費用がかかります。土地活用では土地代は節減できますが、数千万円~数億円の初期費用を負担しなければなりません。不動産投資ローンを利用できるとはいえ、負債を抱える状況になるのはデメリットです。マンション経営を始めるには初期投資を取り返す覚悟が必要になります。
修繕費用がかかる
マンションを長期的に経営するには修繕費用の負担があります。入居者が退居したときにも各部屋の修繕が必要になりますが、マンションの共用部分や、建物本体の修繕もしなければなりません。定期的に大規模修繕工事を計画し、修繕費用を積み立てることも必要です。
管理の負担を避けられない
マンション経営では入居者管理や建物管理の負担があるのがデメリットです。管理を委託すれば負担は下げられますが、管理費が発生するので収益性が低下します。手間をかけて管理するか、費用をかけて経営しやすい状況を作るかを検討しなければなりません。管理を委託するときには、管理会社の対応の質によって入居者の満足度も変わるので注意が必要です。
空室リスクがある
マンション経営では空室リスクがあります。戸数が多いマンションなら空室リスクが分散されるのは確かです。しかし、年度末のようにまとめて退居されやすいタイミングもあります。マンションが古くなってしまうとニーズに合っていなくて新しい入居者が見つからず、空室が増えていくリスクがあります。
家賃滞納のトラブルが起こり得る
入居者が家賃を毎月きちんと納めていれば問題ありませんが、マンション経営では家賃滞納のトラブルが起きるリスクがあるので気を付けましょう。家賃滞納になると現金では収入が減ります。しかし、会計上は未収金の扱いになって所得税の課税対象になるため、税金は負担しなければなりません。督促をする手間や労力がかかるので注意が必要です。
災害によるリスクがある
災害の発生によってマンション経営を続けられなくなるリスクがあるのはデメリットです。災害は一棟マンションの経営では大きなリスクで、大地震が起きたら耐震性が高いマンションでも倒壊する可能性があります。火災によってリフォームしなければ住んでもらえないような状況になることもあります。
火災保険や地震保険に加入して災害リスクへの対策をすることは可能です。しかし、保険金を手に入れられたとしても、建て替えや修繕をしている期間は収入が途絶えます。不動産投資ローンを利用したときには、その間も返済が続くので経営継続が困難になることもあります。
流動性が低い
マンションは流動性が高い試算ではありません。マンション経営をやめたいと思ったときに出口戦略で苦労するリスクがあります。新しいマンションなら経営したいという買主を見つけられる可能性があります。しかし、古くなって利回りに不安があるマンションはなかなか買主が見つかりません。
リフォームやリノベーションをしたり、建て替えをして新築マンションにしたりして経営を続けることはできます。売却してマンション経営から撤退したいと思ったときには苦労するリスクがあるのがデメリットです。
マンション経営にかかる費用
マンション経営の初期費用
土地活用としてマンション経営をする場合には初期費用が大きいのが悩みになりがちです。マンションを建設して経営を始めるまでにかかる費用が初期費用です。ここでは初期費用の内容と費用相場を解説します。
マンション1棟の建設費費用相場
マンション1棟の建設に必要な費用は数千万円〜数億円です。規模によって建設費には違いがあります。相場として参考になるのが国土交通省による建築着工統計調査です。
2023年の建築着工統計調査によると、鉄筋コンクリート造の共同住宅について1平方メートルあたりの工事費予定額は29万円です。坪単価にすると3.31倍の約96万円になります。この統計データから計算すると、延べ床面積が100坪のマンションを建設するのにかかる費用は9,600万円程度です。1階あたり25坪の4階建てマンションを経営するときに必要な建築費です。
同統計によると1戸当たりの工事予定額は1,641万円です。このデータに基づくと、5階建て10部屋のマンションを建設するには平均的には1億6410万円くらいかかると計算できます。3階建てで各階1部屋にする場合にも、4,923万円程度の建築費が必要です。
土地活用としてマンション経営を始めるには建築費だけで大きな資金が必要です。土地の状態によっては土地の整備から始めなければならない場合もあります。また、この統計データは全国平均の数値です。首都圏でマンションを建設して経営するときにはさらに費用がかかる可能性が高いので注意しましょう。
参照:建築着工統計調査 住宅着工統計 34 (新築住宅)利用関係別、構造別、建て方別(住宅の工事費)/戸数、床面積、工事費予定額、1戸あたり工事費予定額、1平米あたり工事費予定額 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
その他の費用
マンションを建設する際には付随する費用が発生します。マンションの建設費用が高いほど追加でかかる費用の金額も大きくなるので注意しましょう。
マンションを不動産投資ローンなどのローンを利用して購入するときにはローン諸費用がかかります。一般的には借入金の2%程度なので、1億円のマンションを建てるときにはローン諸費用は200万円程度です。
マンションを建設したら所有権保存登記と建物表題登記が必要です。所有権保存登記は登録免許税がかかるため、原則としてマンションの固定資産税評価額の0.4%を納めます。固定資産税評価額が1億円だったとしたら、登録免許税は40万円です。司法書士に依頼して登記するときには司法書士報酬もかかります。
マンションを取得すると不動産取得税の納税も求められます。不動産取得税は固定資産税評価額の4%が本則の税率ですが、住宅用の建物には2024年3月31日までは軽減税率の3%に減らせます。1億円の固定資産税評価額のときには不動産取得税は120万円です。
この他にも工事請負契約書やローン契約書などに対して印紙税が数万円かかります。マンションの火災保険や地震保険などの保険料も支払いが必要です。個々の金額は建築費に比べると小さいですが、積み重なると大きな金額になります。
参照:
No.7191 登録免許税の税額表|国税庁
総務省|地方税制度|不動産取得税
住宅:不動産取得税に係る特例措置 - 国土交通省
マンション経営の維持費用(ランニングコスト)
マンション経営では維持費用が継続的にかかります。ここでは経営を始める時点で知っておいた方が良いランニングコストについて解説します。
修繕積立金
修繕費積立金はマンション経営を続ける上で不可欠な費用です。マンションの大規模修繕費用と各部屋の原状回復費用がかかります。外壁などの塗装や修復などの共用部の修繕にかかる費用は定期的に発生するので、計画的に積み立てておくことが重要です。マンション経営では一般的には家賃のうち毎月5,000円〜1万円程度を修繕積立金に充てます。
税金
マンション経営では固定資産税・都市計画税と所得税がかかります。固定資産税・都市計画税は土地やマンションを保有しているだけでかかる税金です。固定資産税評価額に基づいて税額が計算されます。固定資産税は本則1.4%です。都市計画税は地方自治体によって該当する区域とされている場合に納める必要があり、税率は自治体によって決められています。都市計画税の上限は0.3%です。
所得税はマンション経営によって得られる家賃収入に対して課税される税金です。不動産所得になり、給与所得との損益通算が可能な総合所得の一つになります。不動産所得は固定資産税や修繕費などの経営経費を所得から差し引いて課税所得を計算します。日本では累進課税制度が設けられているため、総合所得に該当する他の所得と合算した金額に基づいて税率や控除額を確認することが必要です。
参照:No.2260 所得税の税率|国税庁
その他にかかる費用
マンション経営では他にも維持費用がかかります。不動産投資ローンなどを利用した場合には、毎月ローン返済金が発生します。また、マンション管理を委託する場合には管理費が必要です。委託する管理業務の範囲や地域によって管理費が異なりますが、マンション経営での費用相場は5%前後になっています。入居者管理や建物管理を委託して管理負担を減らすための重要な経費です。
マンション経営で成功するためのポイント
マンション経営にはリスクもあり、成功させるにはコツが必要です。ここでは土地活用でマンション経営をする上で重要なポイントを解説します。
マンション経営について理解を深める
マンション経営をするための知識を付けることから始めるのが成功のポイントです。マンション経営にはさまざまな知識が求められます。賃貸経営の収益モデルを理解し、家賃収入と管理支出を考慮して収益を上げる方法を考えられるようになることが重要です。
所有している土地を使ってマンション経営をするときには、立地を考慮してマンションを設計しなければなりません。立地環境がマンションの家賃相場に与える影響も考慮し、満員御礼になるマンションにすることが大切です。マンション経営では税金の知識も必要になります。関連する知識を幅広く付けることから始めましょう。
土地活用の目的・目標を決める
土地活用の方法としてマンション経営をするときには、先に土地活用の目的を定めましょう。その目的を達成する手段としてマンション経営が適しているかどうかを冷静に考えて判断できるからです。老後までに2,000万円を手に入れたいといった具体的な目標を立てると、適切な土地活用方法を選び出せます。マンション経営をすると決めたときにも、目標が決まっていれば初期投資額や部屋数などを選びやすくなります。
賃貸物件のニーズを調べる
マンションを建てるときには賃貸物件のニーズを調査することが大切です。大学が多くて学生が住まいを探している、自治体の支援が大きくて子育て世代から人気があるといったように、地域によって住居のニーズには違いがあります。地域の年代層の変化を調べると将来的なニーズの変化も予測できるでしょう。土地にマンションを建てて経営を始めるときには、ニーズを調べてターゲットを定めてマンション設計をすることが成功のポイントです。
周辺物件の状況を調査する
マンションの設計をする際には周辺の賃貸物件を詳しく調査しましょう。賃貸物件が供給過剰になっていてニーズを満たしている場合には、新たにマンションを建てて経営しても成功するのは困難です。空室が目立つようになるリスクが高いので、競合が多いときには慎重に設計を考える必要があります。
例えば、一人暮らし向けの物件が多かったとしても、ワンルームばかりで広い間取りの物件がない場合があります。広い1LDKに住みたいというニーズがあるなら、1LDKの部屋を用意すると入居者が集まりやすくなるでしょう。
管理方法を検討する
マンション経営を始める時点で管理方法を決めるのが成功のコツです。自分ですべて管理することもできないわけではありませんが、行き届かない部分があると退居される原因になります。媒介契約をする不動産会社に入居者管理だけでなく建物管理も依頼したり、一括借り上げを相談したりすることも検討しましょう。設備の点検などの専門的な業務だけ部分的に委託する方法もあります。無理なく経営を続けられる管理方法を選ぶことが重要です。
税金対策を考える
マンション経営を始めると税金対策が必要になります。相続税や固定資産税だけでなく、所得税についても考えて節税対策をすることが大切です。毎年、確定申告をして納税することになるからです。収入と必要経費を計算して不動産所得を算出し、正しく税額を計算して納税する必要があります。不安がある場合には税理士に相談して確定申告を代行してもらうことも可能なので検討しましょう。
参照:No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)|国税庁
収支モデルを立てて計画する
収支モデルを立てて収益を得られるようにマンション経営をすることは重要です。初期費用や維持費用を想定して、利回りを計算すると収益性の見積もりを立てられます。収支計画にはローンの費用や修繕費積立金なども入れて、空室リスクを考慮した複数のモデルを考えましょう。収支モデルを立ててシミュレーションした結果、目的を達成できる利益を出せるという見込みが立ったらマンション経営を始めるのがおすすめです。
マンション経営でよくある質問
マンション経営の平均年収は?
令和2年の申告所得税標本調査によると不動産経営による平均所得は540万円です。マンション経営だけでなく、他の不動産賃貸経営も含む結果です。本業でマンション経営をしている人も、副業で経営している人も含まれています。所得による統計なので必要経費を差し引いた収益の金額になっています。マンション経営は一戸建て経営やアパート経営に比べると戸数が多くて収益性が高いとも考えられますが、マンションでも戸数が少ないケースもあるので平均年収として参考になる値です。
参照:概要|国税庁(5 平均所得金額及び平均税額)
マンション経営に資格は必要?
マンション経営は資格を持っていなくても問題ありません。しかし、マンション経営に深くかかわる資格はあるので、知識を付けたり、経営を円滑化したりすることを目的として取得するのは効果的でしょう。例えば、宅地建物取引士、マンション管理士、管理業務主任者、住宅診断士が候補として挙げられます。ファイナンシャルプランナーの勉強をすると経営計画を立てるスキルを身に付けられるでしょう。
マンション経営におすすめの人は?
マンション経営は高層マンションを建設可能な広い土地と十分な自己資金を持っていて、資産運用をしたい人におすすめです。マンションはアパートよりも規模が大きく、初期投資額が大きいのでまとまった資金があって不安なく運用できる人に適しています。マンション経営は固定資産税対策にもなりますが、投資額が大きいのであまりおすすめできません。相続税対策としては軽減措置が多いので、資産相続の方法を考えている人にもおすすめです。
アパートと比較したときのマンションのメリットは?
マンション経営はアパートと比較して土地効率を上げやすいことがメリットです。同じ面積でも高層の建物を建てて戸数を増やせます。鉄筋コンクリート造などの耐用年数が長く、性能が高くて設備も整った建物にできます。耐震性も高いので安全性のある住居を提供できるのも特徴です。入居者としては安心で快適な住まいを借りられるというイメージがあるため、マンションはアパートに比べると選ばれやすい傾向もあるのがメリットです。
土地活用なら駐車場経営もおすすめ
マンション経営は収益性を追求しやすく、利回りの高い土地活用を実現できる可能性があります。ただ、マンションの建設費が高くて躊躇しがちです。特に大きなマンションの建設をすると空室リスクが高くなるといった不安があります。初期投資を抑えつつ、安定した収入を得られる土地活用として駐車場経営もあるので検討してみましょう。
土地を月極駐車場またはコインパーキングにして駐車料金による収入を得るのが駐車場経営です。マンションのニーズがある住宅街では月極駐車場を必要としている人も多いでしょう。マンションのニーズが低かったとしても、商業施設が近くにあるならコインパーキングの需要があります。立地に応じた柔軟な経営方法を選べるのは駐車場経営の魅力です。
まとめ
マンション経営は多数の部屋の賃貸経営をして安定した収入を得られる魅力的な土地活用方法です。不動産投資ローンを利用して貴重な現物資産を獲得できるメリットがあります。ただ、マンション経営を始めるには建築費用が数千万円~数億円かかり、空室リスクや災害リスクなどもある点には注意が必要です。土地活用の初期投資を抑えて安定した収益を得る方法として駐車場経営もあるので、マンション経営を始める前に比較検討してみてください。
※本記事は可能な限り正確な情報を元に制作しておりますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。引用元・参照元によっては削除される可能性があることを予めご了承ください。また、実際の土地活用についてや、税金・相続に関しては専門家にご相談されることをおすすめいたします。