70坪の土地は何平米?どのくらいの大きさの家が建てられるか

70坪の土地を生かして家を建てたいと考えている人もいるでしょう。この記事では70坪の土地にどんな家を建てられるかを紹介します。家を建てる以外の土地活用方法も解説します。

70坪の土地は何平米?どのくらいの大きさの家が建てられるかのイメージ

目次

  1. 170坪の広さについて
  2. 270坪に家を建てるとしたらどんな間取りになるか
  3. 370坪の家のイメージ
  4. 470坪に家を建てた場合の建築費
  5. 570坪に家を建てた場合の固定資産税
  6. 670坪には車が何台止められるか
  7. 770坪の土地活用方法
  8. 8土地活用なら駐車場経営もおすすめ
  9. 9まとめ

70坪の広さについて

70坪の土地はどのくらいの広さがあるかを考えるには、単位を変えた方がわかりやすい可能性もあります。平米や畳の単位での広さを紹介します。
 

70坪は何平米?何畳?

70坪=約231.42平米=約142.9畳

70坪の土地の広さは231.42平米です。1坪は約3.306平米なので【70坪×3.306平米/坪=231.42平米】と計算できます。土地活用としてよくおこなわれている駐車場で考えると、敷き詰めれば18台分程度です。駐車場の1台あたりの面積は【2.5m×5.0m=12.5平米】が標準と考えられています。

70坪の土地が何畳なのかは畳の大きさの定義によって異なります。不動産公正取引協議会連合会による「不動産表示に関する公正競争規約施行規則」では1畳は約1.62平米以上と定義されています。この基準を用いると、70坪の土地を畳の単位に換算すると【70坪×3.306平米/坪÷1.62平米/畳=142.9畳】です。

参照:不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則

 

70坪に家を建てるとしたらどんな間取りになるか

70坪の土地に家を建てるときには広い間取りを設計できます。ただ、土地の全面を使って建物を建てられるわけではありません。建ぺい率や容積率によって家を建てられる範囲が制限されているからです。ここでは建ぺい率と容積率の意味を確認した上で、70坪の土地に建てられる家の間取りを解説します。

 

建ぺい率・容積率の影響

建ぺい率は土地の広さに対して家を建てられる面積の割合を示しています。【建ぺい率=建築面積÷敷地面積×100%】として計算可能です。建ぺい率は用途地域によって定められていて、土地によって割合が異なります。例えば、60%の建ぺい率のときには70坪の土地のうち42坪に家を建てることができます。

容積率は敷地に対する延べ床面積の割合です。【容積率=延べ床面積÷敷地面積×100%】として計算できます。容積率は2階建て以上の家を建てるときには大きな影響があります。平屋なら延べ床面積と建築面積は同じですが、2階建ての場合には延べ床面積は1階と2階の床面積を合わせたものになるからです。

70坪の土地で容積率の制限が100%の場合には延べ床面積の上限が70坪です。建ぺい率の制限が60%の場合には、1階を42坪にすることができますが、2階も42坪にすると合計84坪で容積率の制限を超えてしまいます。容積率の制限が大きいと2階建て以上の家は建てづらくなります。
 

Thumb建ぺい率とは。容積率や接道義務についてや土地活用方法も解説!
新しく建物を建てる際は、建ぺい率や容積率、接道義務などの制限やルールを守る必要があります。土...

7LDK~9LDKくらいの間取りが可能

70坪の土地を最大限に生かして家を建てるときには7LDK~9LDKの間取りにできます。建ぺい率と容積率による影響を受けるので一概には言えませんが、100%の容積率があれば70坪、231.42平米の広さがあります。誘導居住面積水準によると2人以上の世帯では一般には【25㎡×世帯人数+25㎡】なので、9人住まいの間取りまで快適な設計ができると考えられるでしょう。

参照:参考資料 誘導居住面積水準(住生活基本計画(平成23年3月15日閣議決定)より抜粋)

 

70坪の家のイメージ

70坪の土地には広さを生かした家を建てられます。ここでは70坪の土地に建てる家のイメージを紹介します。

 

広々としたゆとりのある家

70坪の土地があれば4人家族や5人家族の家庭ならゆとりのある家を建てられます。建ぺい率が60%でも42坪、約84畳の建築面積を確保できるからです。広々としたリビングで家族の憩いの場を作ったり、足を伸ばせるお風呂にしたり、バリアフリー設計をしたりすることができます。ウォークインクローゼットなどの便利な収納を十分に確保して不自由のない家に仕上げることも可能です。
 

趣味や接客のスペースが豊富な家

建築面積や延べ床面積が広いので、家の中に趣味のスペースを設けることも簡単です。書斎や執務室、シアタールームや楽器の練習部屋なども作れます。部屋数を確保しやすいので家族それぞれの趣味に合わせた部屋を寝室以外に用意できます。客室や応接室を用意して来客に備えることも一興でしょう。
 

エクステリアの豊かな家

70坪の土地があると、エクステリア(敷地内の建物の周り)を充実させられます。ガーデニングをしたり、自家菜園をしたり、バーベキューセットを設置したりすることも可能です。2台~3台分の駐車場を用意するくらいの広さもあります。庭で子育てをしやすいように砂場を作るなどの工夫もできるでしょう。
 

平屋の住みやすい家

4人家族程度の核家族なら70坪の土地があれば平屋で快適に住めます。建ぺい率によってどのくらいの広さを確保できるかは異なりますが、60%でも42坪、約84畳あるので4LDKくらいの間取りなら広々とした設計ができます。平屋にすると階段の昇り降りがなくて老後になっても暮らしやすいのがメリットです。家族の接点も増えるため、家族のコミュニケーションを増やしたいときにも適しています。
 

2世帯住宅

70坪の土地があると2世帯住宅にしても余裕があります。親世帯は1階、子世帯は2階に住むといった形で居住空間を切り分けた2世帯住宅にしても快適に住める環境を整えられます。リビングだけ共有する、水回りは一緒に使うといった工夫をすれば趣味の部屋なども確保できるでしょう。
 

70坪に家を建てた場合の建築費

70坪の土地に家を建てるときには建築費がどのくらいになるのかを確認しておくことが重要です。70坪の土地を持っているときには建物の建築費だけで済みます。しかし、これから土地を購入するときには土地の購入費も加味することが必要です。ここでは70坪の土地の購入費と建物の建築費について目安を紹介します。
 

70坪の土地を購入する費用

土地の購入費は面積が同じでも地価によって差があります。土地を購入する場合には住みたい地域の地価を確認すると、70坪の土地を購入するのにかかる費用の目安がわかります。公的情報として、国土交通省が運営している土地総合情報システムは便利です。地価公示価格や、不動産取引価格を検索できます。

例えば、東京都八王子市で国土交通省の地価公示価格を検索すると、大まかには平米単価が6万円~20万円だとわかります。70坪は約231.42平米なので、1,389万円~4,628万円で購入可能です。同じ地域でも地価の差は大きいですが、地域が異なると地価の相場にも大差が生まれます。地価公示価格が同じ地域でも、立地や土地の形状によって実際の取引価格は異なる場合もあります。

また、土地を購入して建築するときには仲介手数料がかかります。仲介手数料は土地の売買を仲介した不動産会社に対して支払う報酬です。不動産売買価格が400万円を超えるときには【売買価格×3%+6万円】として仲介手数料の上限額を簡易的に計算できます。3,000万円の土地を購入したときには96万円の仲介手数料がかかります。

この他にも土地の不動産取得税や登録免許税などの税金の負担も必要です。家を建てるときにも納めなければならない税金ですが、土地についても納税が求められるので注意しましょう。

参照:
地価公示・地価調査・取引価格情報 | 土地総合情報システム | 国土交通省
宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額
不動産取得税 | 税金の種類 | 東京都主税局
No.7191 登録免許税の税額表|国税庁
 

70坪に建物を建築する費用

70坪の土地に家を建てるときには、工務店やハウスメーカーの坪単価と建築する家の延べ床面積、外構工事費、諸費用などによって必要な費用が決まります。坪単価が60万円で延べ床面積を70坪とすると、家自体の建築にかかる費用は4,200万円です。

外構工事費は工事内容によって異なり、諸費用も本体工事費や外構工事費による影響を受けます。本体工事費の3分の1の費用で外構工事と諸費用を賄ったとすると、合計で4,200万円+1,400万円=5,600万円がかかります。

坪単価は住宅のグレードや地域による違いがあります。ローコスト住宅では坪単価が40万円程度で、アフターサービスなども充実している大手に依頼すると坪単価は80万円程度になります。本体工事費は坪単価が40万円なら2,800万円、坪単価が80万円なら5,600万円です。外構工事費と諸費用も本体工事費に比例して高くなるので、建築費の総額も坪単価におよそ比例して2倍くらいの差になるでしょう。

ただし、あくまで坪単価による建築費の想定は目安です。住宅業者に要望する施工内容や導入する設備、使用する建材などによって金額には違いが生じます。個別に見積もりを取って確認することが必要です。
 

70坪に家を建てた場合の固定資産税

土地に家を建てると固定資産税がそれぞれにかかります。固定資産税は土地や家の固定資産税評価額や特例措置によって決まり、基本として以下の計算式が適用されます。
 

固定資産税=課税標準額×標準税率(1.4%)

家の固定資産税の課税標準額は経年劣化を考慮して算出されるため、家が古くなると小さくなります。土地は地価に基づいて決まるので地価の変動を受ける点に注意が必要です。ただ、居住用の家を建てた場合には住宅用地の特例を適用できます。200平米以下の部分については6分の1、200平米を超える部分は3分の1の軽減があります。

70坪の土地は231.42平米なので200平米については課税標準額が6分の1になりますが、31.42平米については課税標準額が3分の1になります。新築住宅のときや、長期優良住宅のときにはさらに固定資産税の減額を受けることが可能です。家を建てていない状態よりも土地の固定資産税は少なくて済みます。

参照:総務省|地方税制度|固定資産税

 

70坪には車が何台止められるか

70坪の土地を生かす方法として駐車場経営も挙げられます。70坪の土地を駐車場にすると何台止められるのでしょうか。一般的に普通車1台の駐車スペースに必要なのは12.5平米程度と言われています。単純に考えると231.42平米÷12.5平米/台=18.5台と計算できます。

ただ、実際には駐車場内の通路を用意するスペースも必要です。コインパーキングにする場合にはゲートや精算機の設置スペースも確保しなければなりません。快適に利用できる駐車場にするには余裕を持たせることも重要なので、駐車台数は最大数よりも少なくせざるを得ないでしょう。

70坪に駐車場を作る場合には、目安としては8台~14台くらいの駐車スペースを確保できます。ただ、土地の形状や幹線道路との位置関係などのさまざまな要因によって何台分のスペースを用意できるかが変わります。同じ70坪の土地でも何台の車が止められるかは異なるので、どのようなレイアウトにできるかを検討することが大切です。
 

70坪の土地活用方法

70坪の土地があれば家を建てて住む以外にもさまざまな使い道があります。土地活用方法としてどのような選択肢があるのかを簡単に紹介します。
 

アパート・マンション経営

アパートやマンションを建てて賃貸経営する方法は70坪の広い土地を有効活用できる方法です。アパートやマンションは建設費用が高いので初期投資額が大きくなります。しかし、戸数を確保できるので家賃収入も大きくなるのが特徴です。70坪あればワンルームで1階あたり6戸は確保できるので、容積率の制限が厳しくなければ階数を増やして大きな利益を上げられる戸数を用意できます。
 

オフィスビル経営

オフィスビル経営は駅前などの好立地の土地なら契約を取りやすいので魅力的な土地活用方法です。事務所物件は面積単価が高く、長期契約をしやすい性質があります。容積率の高い商業用地を活用する方法として優れています。一棟丸ごと賃貸することも、フロアごと、部屋ごとに賃貸することも可能です。
 

貸店舗経営

コンビニやスーパー、レストランや居酒屋などの貸店舗を経営する方法があります。幹線道路沿いの好立地なら集客力があるので高い賃料で経営することが可能です。70坪の広さがあると駐車場を広く取るレイアウトもできます。貸店舗は立地が良いと経営が安定するため、長期的に契約してもらえる可能性も高いのが魅力です。

 

トランクルーム経営

トランクルーム経営は個人や法人から物を預かるサービスです。スペースを貸して預かったものを管理することで利用料金を受け取ります。トランクルームは専門業者に委託して建物を建ててもらい、管理も委託することが可能です。自分で倉庫を手配して経営することもできます。70坪の広さがあると大きな資材も預けられるため、個人だけでなく法人を顧客にして利益を上げる方法も考えられます。

 

太陽光発電

太陽光発電はパネルを設置して発電した電力を売電することで利益を得る土地活用です。70坪の土地なら広くパネルを設置できるので利益が上がりやすいでしょう。固定価格買取制度による売電価格が下がってきていて大きな利益を得るのは難しくなりました。しかし、固定資産税などの負担を補うくらいの利益を得ることは可能です。
 

借地経営

土地はそのままの状態で借地をして経営できます。70坪の土地は活用範囲が広いので、借地経営で利益を得やすいでしょう。定期借地権を設定すると、一定期間が経過した時点で土地を取り戻すことも可能です。事業用定期借地権で借地経営をすれば単価も高くなり、長期契約もしやすくなります。

 

土地活用なら駐車場経営もおすすめ

土地活用には駐車場経営も魅力的です。コインパーキングにして時間貸しをしたり、月極駐車場にして定額料金で賃貸したりする経営方法があります。駐車場経営は平面駐車場にすれば初期費用が少なくて済むので、土地活用を始めやすいのがメリットです。

駐車場経営は建物を建てなくて良いため、経営をやめたいと思ったときにも撤退もしやすい方法です。将来的には自宅を建てたいと思っている場合にも適しています。

駐車場経営は管理業務を運営会社に委託できるため、土地活用の負担を減らせるのも特徴です。土地活用をしたいけれど、仕事をしていて賃貸経営をする時間がない、老後に向けて不労所得を得たいといったときにも気軽に始められます。

 

駐車場経営を始めてみよう
駐車場経営を始めるべきか迷っている方に対して、駐車場経営のメリットや注意点、運営会社の選び方...

まとめ

70坪の広い土地があれば条件次第では7LDK~9LDKの家を建てられます。4LDKにして趣味のスペースを作ったり、広いリビングにしたり、収納を確保したりすることも可能です。エクステリアを充実させる選択肢もあります。

また、70坪あれば土地活用によって収益を得ることもできます。中でも、駐車場経営は初期費用が少なく、経営や管理を委託できるので始めやすい土地活用方法としておすすめです。
 

※本記事は可能な限り正確な情報を元に制作しておりますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。引用元・参照元によっては削除される可能性があることを予めご了承ください。また、実際の土地活用についてや、税金・相続等に関しては専門家にご相談されることをおすすめいたします。
 

関連するまとめ

Banner pc

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ
Banner pc