土地活用で駐車場経営するための基礎知識!収益性高く儲かる?

土地活用の中でも人気のある駐車場経営。実際に駐車場経営をしている方の収益はどれぐらいか気になるところです。そこで、この記事では駐車場経営の基礎知識や収益事例、他の土地活用との比較をお伝えしていきます。土地を保有しているけれど放置してしまっている方に必見です。

土地活用で駐車場経営するための基礎知識!収益性高く儲かる?のイメージ

目次

  1. 1土地活用としての駐車場経営とは
  2. 2土地活用としての駐車場経営の種類
  3. 3駐車場経営で土地活用するメリット
  4. 4駐車場経営で土地活用するデメリット
  5. 5駐車場経営と他の土地活用を徹底比較!
  6. 6土地活用としての駐車場経営を成功させるコツ
  7. 7まとめ

土地活用としての駐車場経営とは

土地活用としての駐車場経営とは

駐車場経営とは、保有している土地に駐車場を設置し利用者から駐車場利用料金をもらい収入を得る土地活用です。土地活用の中でも比較的初期費用や手間が少ないことから、初心者にも人気の方法になります。

駐車場経営の展望

土地活用を始めるならできるだけ長期に渡り収益をあげられる方法を選びたいものです。そのためには将来性のある方法を選ぶ必要がでてきます。駐車場経営の将来性はどうなのでしょうか?

駐車場経営の現状を把握するためには、まず日本の車の台数を知る必要があります。「若者の車離れ」が浸透する中、車の台数はどのような状況にあるのでしょうか。

一般財団法人「自動車検査情報登録協会」の調査による普通乗用車の数は2000年には約5,122万台でしたが2010年には約5,768万台、2020年では更に約6,180万台まで増えている結果がでています。そして今後も更に増加すると予想されており、車離れが噂される一方で販売数は順調に増加していることがわかります。

駐車場の数はどうでしょう。一般社団法人「日本パーキングビジネス協会」の調査によると、2007年には35,200カ所でしたが2015年には65,000カ所、約1.8倍にも増えています。これだけ増えると飽和状態になるのではないか?という心配もでてきますが、駐車場運営は短期間の土地活用と決めている方も多くいます。

そのため、「需要>供給」が成り立ち、車の台数が極端に減少しない限り、駐車場運営の将来性は期待できると言えるでしょう

土地活用としての駐車場経営の種類

土地活用としての駐車場経営の種類

駐車場経営を始める際には、「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類から選ぶことになります。それぞれの特徴を確認していきましょう。

月極駐車場経営

月極駐車場とは、賃貸住宅のように月ごとで賃貸契約をむすぶ駐車場のことです。住宅地や飲食店、会社の近くに多く存在します。契約台数が増えれば安定した収入を得ることができますが、契約がないと収入もゼロになってしまうため、いかに契約率を上げるかが成功のポイントになってきます。

メリットは、精算機などの設備が必要ない分初期費用を抑えられることや、一度契約すると長期間に渡って利用してもらえる可能性が高いことなどがあげられます。

ただし、儲けは、一般的にはコインパーキングより月極駐車場の方が少ない傾向があります。月極駐車場は月の収入の上限が決まっているため、稼働率が高ければ収入も多くなるコインパーキングとは異なるためです。

保有している土地が 

  • 住宅街
  • 駐車場が不足しているような大型マンションの近く
  • 周辺に企業や工場がある
上記に該当するような場合は、月極駐車場経営を検討してみることをおすすめします。

月極駐車場経営の収益事例

月極駐車場経営の収益事例をご紹介します。

「地方都市で100㎡・駐車台数6台・月極賃料1ヶ月10,000円・契約台数5台」の場合

  • 10,000円×5台=50,000円
1ヶ月の収入は50,000円になります。もし6台全部に契約が入っても60,000円になり、この額から管理費や手数料を差し引いた金額が1ヶ月の収入になります。

月極駐車場経営の注意ポイント

月極駐車場のいちばんのリスクは空き対策です。契約が入ると収入は安定しますが、契約がなくなると途端に収入は激減してしまうため、保有している土地に月極駐車場のニーズがあるかどうかを見極めることが重要になります。

また、違法駐車などのトラブルが起きやすい傾向があります。安全性が確保されていないと利用者も増えないため、違法駐車があった場合は速やかに対応しないとなりません。

コインパーキング経営

コインパーキングとは、いわゆる時間貸しの駐車場です駅前や商業施設の近くに多く、空きがあれば誰でも利用できる便利さが人気です。コインパーキング運営成功のコツは稼働率を上げることです。そのためには、立地と料金設定が重要なポイントになってきます。

コインパーキングは稼働率によって収入が左右されるため、やりがいを感じられるでしょう。逆に、稼働率が上がらないと、月極駐車場より低い収入になってしまう場合もあります。

また、土地の整備のみで開始できる月極駐車場と違い、コインパーキングには機械の設置が必要になります。入庫ゲートやロック板、精算機や看板などを設置しないとならないため、初期費用が多少高くなります。しかし、運営方法によって初期費用を抑えることも可能です。

保有している土地が

  • 周辺に商業施設や公園がある
  • 駅の近く
  • 観光地の近く
  • 人気のショップの近く
上記に該当する場合はコインパーキング経営を検討してみることをおすすめします。

コインパーキング経営の収益事例

コインパーキング経営の収益事例を見る前に経営タイプを確認していきましょう。コインパーキング経営の経営タイプは、主に「一括借上げ」「管理委託」「自己経営」の3タイプに分かれます。
 

  一括借上げ 管理委託 自己経営
初期費用 管理会社負担 自己負担(管理会社負担の場合もあり) 自己負担
収入 毎月定額の賃料収入−管理費 駐車場収入−管理費 駐車場収入
管理業務 管理会社 管理会社 自分

コインパーキング経営は24時間体制で問い合わせ対応をする必要があるため、自己経営する方は非常に少ないです。不労所得を得たい方は一括借上げを、経営の楽しみも味わいたい方は管理委託を選ぶ傾向があります。

それぞれの経営タイプを把握したところで、一括借上げの収益事例を見ていきましょう。
「地方都市で100㎡・駐車台数6台・月額賃料17,000円・管理費12,000円」の場合
  • 17,000円×6台=102,000円
  • 102,000円−12,000円=90,000円
毎月の賃料収入から管理費を差し引き、月の収入は90,000円になります。

管理委託の収入事例も確認してみましょう。
「地方都市で100㎡・駐車台数6台・1時間400円・稼働率25%・管理費6,000円」の場合
  • 400円×6台×24時間×25%=14,400円
  • 14,400円×30日=432,000円
  • 432,000円−6,000円=426,000円
駐車場収入から管理費を差し引き、月の収入は426,000円になります。

コインパーキング経営の注意ポイント

コインパーキングの注意ポイントは、初期費用がかかることです。土地の整備のみで開始できる月極駐車場と違い、コインパーキングには機械の設置が必要になります。入庫ゲートやロック板、精算機や看板などを設置しないとならないため、少なくても100万円以上はかかる場合が多いです

また、コインパーキング経営は稼働率によって収入が大きく変わるため、立地が重要になります。「人が集まる場所」に需要があるため、該当しない場合は他の方法を検討した方がいい場合もあるでしょう。

駐車場経営で土地活用するメリット

土地活用で駐車場経営するメリット

駐車場経営で土地活用した場合のメリットを確認していきましょう。

①初期費用を抑えて土地活用できる

1つ目は、賃貸住宅経営などに比べ、初期費用が少なく済むことです。初期費用が少なければ、その分収益は上がります。月極駐車場の場合は、土地の状態によっては初期費用が0円のケースもあるのです。

コインパーキングの場合でも100万円前後から駐車場経営が可能なケースも多いため、他の土地活用に比べたら参入しやすいメリットがあります。経営方法を一括借上方式にすれば、ほぼ0円で始めることも可能です。

また、駐車場は年数が経過しても大規模なリフォームなどの必要がないため、管理費も少なく済みます。賃貸住宅は修繕費などが定期的に必要になる上、利用者はより新築に近い物件を好む方が多いため、大規模リフォームの必要もでてきます。駐車場経営は、初期費用だけでなく、管理・維持費に関しても費用を抑えることが可能なのです。

②狭小地や変形地でも土地活用できる

2つ目は、狭小地や変形地でも可能なことです。普通自動車の1台分の駐車スペースは15㎡(6×2.5)と言われています。つまり、15㎡以上あれば、駐車場経営は可能なのです。好立地ならば1台分のスペースでも収益はあがります。

同様に、住宅が建てられない変わった形の土地でも駐車場経営は可能です。このような土地は価格も安いため、土地なしからの駐車場経営も成功する可能性が高いのです。

③土地活用開始までの期間が短い

3つ目は、土地活用開始までの期間が短いことです。駐車場経営をしている方の多くは、検討を始めてから事業開始までの期間が1ヶ月以内です。月極駐車場の場合は1週間以内、コインパーキングでも2週間~1ヶ月以内に開始が可能です。

賃貸住宅の場合は、開始までに数カ月から1年ほどかかるケースが多いです。そのため、思い立ったらすぐ行動したい方にはピッタリの土地活用なのです。

④災害リスクが少ない

4つ目は、災害リスクが少ないことです。災害大国である日本は災害による被害が少なくありません。しかし、駐車場運営は土地が陥没しない限りは災害によるリスクは非常に少ないのです。同様にメンテナンスも何年かに一度、機械の交換をする程度で、他は日常的なメンテナンスで済む手軽さもあるのが特徴です。

⑤他の土地活用への変更・撤退が簡単

5つ目は、他の土地活用への変更や撤退が簡単なことです。賃貸住宅経営をやめる場合は、住宅の取り壊しなどに費用がかかります。しかし、駐車場なら大規模な取り壊しがないため、更地に戻しやすいメリットがあるのです

駐車場経営で土地活用するデメリット

土地活用で駐車場経営するデメリット

たくさんのメリットがある駐車場経営ですが、デメリットはどのようなポイントなのでしょうか?後悔することのないよう、しっかり把握しておきましょう。

①減税対象にならない

1つ目は、減税対象にならないため、税制面でのメリットが小さいことです。固定資産税は土地に対して課せられる税金ですが、住宅用の土地の場合は、固定資産税評価額の6分の1の金額に税率が課せられます。これは、軽減措置があるためです。

しかし、駐車場用の土地の場合は優遇措置がないため、固定資産税評価額全額に税率が課せられるのです。そのため、駐車場経営にかかる税金は賃貸住宅経営にかかる税金よりも高額になるのです。

固定資産税は年数の経過と共に下がっていく傾向はありますが、毎年かかるコストのため、収支計画に組み込んで収益予想をする必要があります。

②利用効率が悪い

2つ目は利用効率の悪さです。駐車場経営は、初期費用や管理などの理由から平面駐車場を選択する方が多いのですが、その場合、賃貸住宅経営に比べ利用効率は悪くなります。平屋とマンションではマンションの方が土地を有効活用できるのと同じ理由のためです。

立体駐車場は土地を有効活用できますが、初期費用やランニングコストを考えると、高い稼働率をキープしないと収益率は上がりません。そのため、本当に需要の多い立地でないと経営は厳しくなる可能性が高いのです。

③収益性が低い

3つ目は、収益性の低さです。特に月極駐車場の場合は、毎月の収入限度額が決まっているため、同じ敷地面積で賃貸住宅経営を行った場合に比べると、収益性にはかなりの差がでることになります。

ただしその分、初期費用の安さなどメリットもあるので、総合的に判断することが重要です。

駐車場経営と他の土地活用を徹底比較!

駐車場経営と他の土地活用を徹底比較!

駐車場経営を検討している方は、他の土地活用も検討している場合も多いでしょう。ここでは、人気の土地活用と駐車場経営の特徴を比較してご紹介していきます。

アパート・マンション経営との比較

まずは、アパート・マンション経営との比較です。保有している土地にアパートやマンションを建て、人に貸すことで家賃収入を得る土地活用です。まずはポイントごとの比較を見ていきましょう。
 

  駐車場経営 アパート・マンション経営
初期費用の少なさ ×
収益性の高さ
節税効果の大きさ

アパート・マンション経営は収益性は高いですが、その分、初期費用も多くかかります。場合によっては億単位の資金が必要になるため、銀行への融資が必要になる方が多くいます。

ただし、固定資産税や都市計画税などの土地に対する税金は軽減措置があるため、節税効果が高いことが大きな特徴です

それに対し、駐車場経営は節税効果が少ないものの、収益性や初期費用はバランスが良いため、初心者向きの土地活用と言えるでしょう。

トランクルーム経営との比較

次にトランクルーム経営との比較をしてみましょう。トランクルーム経営とは、保有している土地にトランクルームを設置し、利用者からの賃料で利益を得る土地活用です。
 

  駐車場経営 トランクルーム経営
初期費用の少なさ
収益性の高さ
適している土地 人が多く集まるような場所や住宅街など 住宅街など

トランクルーム経営は駐車場経営と似た部分が多くあります。運営方法も、一括借上げや管理委託のような方法から選びます。違う点は、需要が読みにくいところと適している土地です。

駐車場はリサーチをしていると需要が見えてくるのですが、トランクルームは需要が把握しにくい傾向があります。そのため、空室リスクがあるのです。ただし、コインパーキングのように人が集まる土地でなくても可能なため、保有している土地によって駐車場経営かトランクルーム経営かを判断するのも良いでしょう

コインランドリー経営との比較

コインランドリー経営は、駐車場経営と同様に近年人気が高い土地活用の1つです。以前は単に「洗濯する場所」でしたが、最近は待ち時間に利用できるカフェなどを併設することにより利用者が増えていることが理由です。
 

  駐車場経営 コインランドリー経営
初期費用の少なさ
収益性の高さ
節税効果

駐車場経営とのいちばんの違いは、初期費用です。コインランドリーは機材が多く必要になるので、ある程度の初期費用が必要になります。また、リピーターがつくまで多少の時間がかかるため、初期費用回収までの期間が年単位になることが多いです。

太陽光発電との比較

太陽光発電は、保有している土地にソーラーパネルを設置し太陽光発電をすることで、売電収入を得る土地活用です。自治体から補助金がでることもあり、人気の土地活用です。駐車場経営との比較を確認してみましょう。
 

  駐車場経営 太陽光発電
初期費用の少なさ
収益性の高さ
適している土地 人が多く集まるような場所や住宅街など 陽当たりの良い土地

太陽光発電は、陽当たりが良ければどんな土地でも可能です。周辺に人が住んでいないような田舎の土地でも問題ありません。周辺に電柱さえあれば、どんな土地でも活用できるのがメリットです

ただし、初期費用はある程度必要になります。収入は安定性はあるものの、多額ではないので初期費用回収までに時間がかかる点が駐車場経営との違いになります

土地活用としての駐車場経営を成功させるコツ

土地活用としての駐車場経営を成功させるコツ

土地活用としての駐車場経営が成功するということは、たくさんの収益をあげるということです。この章では、駐車場経営で収益をあげるコツをご紹介していきます。

①駐車場経営に適した土地を知る

1つ目は駐車場経営に適した土地を知ることです。駐車場経営で最も重要なのが、立地になります。立地により駐車場経営が成功するかどうかは左右されます。また、その立地に合わせた駐車場のタイプを選ぶことも重要です。

住宅地には月極駐車場、駅や商業施設の近くではコインパーキングなど、立地により需要は大きく変わるので、しっかり見極めましょう

まずは今持っている土地、もしくはこれから購入予定の土地が駐車場経営可能かどうかを確認します。主に下記の3点を確認してください。

  1. 15㎡(6×2.5)以上の広さがあるか
  2. 接している道路が幅員4m以上あるか
  3. 電柱や標識などの障害物が出入口にないか

上記の3点に問題がなかったら、集客可能かどうかの見極めです。主に下記の項目に当てはまるかどうかを確認してみましょう。
  • 駅・病院・ショッピングモールの近くなどにある
  • 近くに観光地がある
  • 交通量や通行人が多い
  • 路上駐車が多い
  • 土地に面する道路の幅が広い
  • 駐車場の少ないマンションやアパートが近くにある

このような地域が駐車場経営には適しています。実際に、朝・昼・夜と足を運んで確認してみると、人や車の流れが把握できるのでおすすめです。

②駐車場経営を始める手順を把握しておく

2つ目は、駐車場経営を始める手順を把握しておくことです。手順を把握することで、効率よく準備を進めることができ、どの段階でどれぐらいの費用や時間がかかるかを理解できるからです

駐車場経営を始める手順は、下記の通りです。

  1. 駐車場の種類、経営タイプを決める
  2. 管理会社への問い合わせ
  3. 周辺リサーチや収支計画をたてる
  4. 管理会社を決定する
  5. 工事の着工開始
  6. 駐車場経営開始

まずは、立地に合う駐車場の種類を決めます。同時に、自分の考えに合った経営タイプを決めていきます。次に、管理会社への問い合わせです。管理会社によって扱っている経営方法は変わってくるので、複数の会社へ問い合わせし、比較検討することをおすすめします。

このときに、管理会社は周辺リサーチと収支計画を作成してくれるので、自分でもシミュレーションをし、自分の考えと合う管理会社を選ぶようにしましょう。

管理会社と契約を結ぶと、すぐに工事が始まります。工事は1週間~2週間程度で終わることが多いですが、工事終了後、スムーズに駐車場をオープンできるように、この間に集客活動を行うことをおすすめします。ホームページ作成や駐車場検索サイトへの掲載、チラシ作成などを活用するとよいでしょう。

工事が完了したら、いよいよ駐車場経営の開始です。まずは、初期費用を短期間で回収できることを目指し、落ち着いて経営を行ってください。

③周辺相場をもとに賃料を決める

3つ目は、周辺相場をもとに賃料を決めることです。利用者が駐車場を利用するときにまず重視するのは料金です。「オープン当時はお客様が多かったのに、いつの間にか減ってしまった」そのような時は、周辺に安い駐車場がある可能性が高いです。

駐車場運営を開始する前だけでなく、開始後も常に周辺駐車場の料金はリサーチし、適切な料金設定をすることで客離れを防ぐことができるでしょう。

特にコインパーキングの場合は、料金設定の仕方に工夫することも必要になってきます。長時間利用するのならば最大料金設定がある方が得ですし、短時間しか利用しないならば、1時間単位より30分単位の方が得になります。

このように、人によって得と感じる料金設定は変わってくるのです。重要なのは、その場所を利用する人のニーズを掴むことです。それには、リサーチが必要不可欠になります。

一旦、周辺駐車場より少しだけ安い料金で始めてみて、結果により、料金設定を変えていくのも1つの手段でしょう。重要なのは、周辺駐車場と比較したときにお客様に「こちらの駐車場の方が得だ」と思わせる料金設定をすることです

④自身に適した経営タイプを採用する

4つ目は、自身に適した経営タイプを採用することです。経営タイプは主に3種類あり、それぞれの特徴は下記の通りです。
 

  一括借上げ 管理委託 自己経営
初期費用 管理会社負担 自己負担(管理会社負担の場合もあり) 自己負担
収入 毎月定額の賃料収入−管理費 駐車場収入−管理費 駐車場収入
管理業務 管理会社 管理会社 自分

初期費用の金額で比較すると「自己経営>管理委託>一括借上げ」になります。しかし、収入の多さも同様です。いちばん収入が多い自己経営は管理業務も全て自分で行うため時間と労力がかかり、副業の方には適していません。

不労所得を得たい方は一括借上げがおすすめですし、管理業務のみ専門会社に任せて運営は自分で行いたい方には管理委託が適しています。

このように自分のライフスタイルや考え方によって、経営タイプを選ぶことも重要になります

⑤堅実的な収益予測を立てる

5つ目は、堅実的な収益予測を立てることです。収益予測は希望的観測ではなく、現実に基づき慎重な予測を行うことが重要です。実際に運営を始めると、予測通りにいかない可能性が高いからです。

例えば、「月極駐車場の場合は、契約率が100%ではなく80%や50%での場合の予測をたてる」「コインパーキングの場合は、稼働率が40%・30%・20%の場合の予測をたてる」など、複数のパターンを予測しておきましょう。また、収益が低い場合にどのような対処をするかをあらかじめ考えておくことも重要になってきます。

管理会社からの見積りをそのまま鵜呑みにすることなく、自分でもいろいろなシミュレーションをすることが重要です。

⑥表面ではなく実質利回りを採用する

6つ目は、表面ではなく実質利回りを採用することです。利回りとは、投資した金額に対してどのぐらいの収益があるかを割合で示した数値のことで「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

表面利回りは、初期費用やランニングコストが計算に含まれていないため、収益性をおおまかに判断する基準に使用するのに比べ、実質利回りはより現実に近い利回りを知るために計算します。重要なのは後者の実質利回りです。

実質利回りは「(満車時の年間駐車場収入−ランニングコスト)÷(土地価格+初期費用)×100」で算出できます。コインパーキング経営で成功している人の実質利回り平均値は15%程です。そのため、まずは実質利回りが15%以上になるような売上目標をたてると良いでしょう。

⑦パートナー業者は吟味して選ぶ

7つ目は、パートナー業者は吟味して選ぶことです。小規模の月極駐車場経営なら、個人で経営することも可能です。しかし、初めて駐車場経営をする方やコインパーキング経営を考えている方は、サポート会社の利用をおすすめします。

なぜなら、駐車場経営は意外に管理に手間がかかるからです。また、初めて駐車場経営をする場合はわからないことも多いと思いますが、サポート会社の協力があると気持ち的に安心感がでてくるためです。

パートナー会社に管理業務を頼めば、日常の清掃や防犯対策はもちろんのこと、24時間体制でトラブル対応もしてくれます。また、空きが多く収益がのびない場合の相談にものってくれます。このような管理業務を行ってくれるパートナー会社は複数あるので、まずは相談してみることをおすすめします。

パートナー会社によって契約の内容や管理費も変わってくるので、自分の希望にあったサポートをしてくれる会社を見つけましょう

駐車場経営パートナー業者の代表例

全国展開している駐車場経営パートナー会社を2つご紹介します。

■タイムズ24

対応エリア 日本全国
サポート内容
  • 24時間365日対応のコールセンターを配置
  • カーシェアやオーナー向け講習会など駐車場事業を幅広く展開している
強み 実績も多く、グループ会社による管理が徹底している
経営タイプ 一括借上げ
問い合わせ先 0120-00-8924(平日9:00~17:00)
メールでの問い合わせも可能

タイムズ24は、駐車場管理会社の中ではトップクラスのシェアを誇ります。黄色い看板の「Times」を展開しています。

■三井のリパーク
対応エリア 日本全国
サポート内容
  • 24時間365日対応のコールセンターを配置
  • 清掃に力を入れている
強み TポイントやANAマイルとの連携やキャッシュレス決済の導入などの集客方法がある
経営タイプ 一括借上げ
問い合わせ先 0120-339-321
メールでの問い合わせも可能

三井のリパークは三井不動産が運営する、緑と黄色の看板がトレードマークの駐車場です。

両者とも信頼も実績もある駐車場経営会社なので、ぜひ参考にしてください。

まとめ

まとめ

この記事では、土地活用としての駐車場経営について解説してきました。重要なポイントを再確認しておきましょう。
 

  • 駐車場には月極駐車場とコインパーキングの2種類がある
  • 経営タイプには、「一括借上げ」「管理委託」「自己経営」の3種類がある
  • 駐車場経営は、初期費用が少なく済み管理の手間も少ないため、初心者にも適している土地活用
  • 駐車場を設置した土地は、固定資産税の軽減対象にはならない
  • 立地によるニーズを見極めることが駐車場経営成功の秘訣

このようにメリットがたくさんある駐車場経営。土地を保有していて寝かせたままにしている方は一度管理会社に相談してみてはいかがでしょうか?

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