駐車場経営の必要経費の考え方!固定資産税や土地購入費は確定申告で計上できる?

この記事では、駐車場経営における必要経費の考え方をご紹介します。必要経費は確定申告の際に重要です。固定資産税や土地購入費は必要経費として計上できるのか?そんな疑問にもわかりやすくお伝えしていきます。駐車場経営をする方が、確定申告をする際の参考にご覧ください。

駐車場経営の必要経費の考え方!固定資産税や土地購入費は確定申告で計上できる?のイメージ

目次

  1. 1駐車場経営とは
  2. 2駐車場経営の必要経費と確定申告
  3. 3駐車場経営の必要経費は3段階で発生する
  4. 4駐車場経営の必要経費【開始時】
  5. 5駐車場経営の必要経費【運営時】
  6. 6駐車場経営の必要経費【撤収時】
  7. 7駐車場経営の必要経費に含まれない費用
  8. 8駐車場経営の必要経費シミュレーション
  9. 9まとめ

駐車場経営とは

駐車場経営とは

駐車場経営とは、土地活用の一種です。未使用の土地に駐車場を設置し、利用者の駐車料金から利益を得る経営方法です。他の土地活用に比べ、比較的初期費用が少なく始められることや、業者に管理や運営を任せてしまえば、自分は何もしなくても収入を得られるため、不労所得を得られる副業としても人気があります。

駐車場経営のメリット

駐車場経営には主に5つのメリットがあります。

  • 少ない初期費用で始められる
  • 狭い土地や変わった形の土地でも可能
  • 準備期間が短い
  • やめるときに、土地の転用や更地にしやすい
  • 土地活用の中ではリスクが低い

住宅が建てられない広さの土地や、変形地でも駐車場なら設置できます。また「相続などで土地を受け継いだけど眠らせている」といった方は、初期費用0円で始めることもできます。土地活用の中でも比較的リスクの低い経営方法なので、初心者でも始めやすいのがメリットです。

駐車場経営のデメリット

反対にデメリットは、主にこちらの2点です。

  • 住宅に比べて税金が高い
  • 住宅に比べて収益性が低い

税制面での優遇がないのが、大きなデメリットです。住宅用の土地では様々な優遇措置がありますが、駐車場として土地を活用した場合、ほぼ優遇措置はありません。そのため、同じ敷地面積でも駐車場として活用すると、税金がかなり多くかかってきます。

また、駐車場経営は土地活用の中では「ローリスク、ローリターン」とも言われています。駐車場は一般的に平面なため、3階建ての住宅などと比べて、同じ敷地面積での収益性は低くなるのも特徴です

駐車場経営の種類と方法

駐車場経営を始める際にまず選択するのが、駐車場の種類と経営方法です。まずは種類から説明していきます。駐車場の種類には2種類あり、1つ目はコインパーキング、2つ目は月極駐車場です。コインパーキングとは、駅近くなどに多くある、一般的に時間貸と言われるタイプです。駅や商業施設や観光地などの近くに多く存在します。コインパーキングは立地により収益が大きく変わるので、人が多く集まる地域に土地を持っている方は、コインパーキング経営に適しています。

一方の月極駐車場は、住宅地に多く存在しています。賃貸物件などと同じく、1ヶ月又は1年単位の賃貸料を決めて貸し出す方法です。一度、契約すると長く続けてもらえる特徴があります。

次に経営方法です。経営方法は主に3種類あります
 

  一括借上げ方式 管理委託方式 個人経営
初期費用負担 管理会社 自分(管理会社の場合も) 自分
管理 管理会社 管理会社 自分
収益 土地の賃貸料 (駐車場収入-管理費) 駐車場収入

駐車場経営を専業で行うならば個人経営もよいですが、想像以上に管理が大変な業務になってきます。日常の管理から、24時間体制のトラブルにも応じなければなりません。そのため、管理は管理会社に依頼している方が多くいます。

 

駐車場経営の必要経費と確定申告

駐車場経営の必要経費と確定申告

駐車場経営における必要経費とは、駐車場収入を得るために必要な費用のことです。正確に言うと、税制上で業務に必要と認められ、計上できる経費のことです。なぜ、必要経費を把握しなければならないかというと、確定申告で必要になってくるためです。しかし、経営という面から考えると、確定申告が無かったとしても、しっかり必要経費を把握しておく方が、経営もうまくいくでしょう。

駐車場経営の必要経費とは

確定申告をする際には、1年間の所得額を申告する必要があります。ここで気をつけなければならないのが、申告するのは「所得」ということです。所得とは「駐車場収入̠−必要経費」のことなので「駐車場収入=所得」ではありません。言い換えると「儲け」に近いイメージです。

駐車場経営の必要経費は、主に次の項目が挙げられます。

  • 初期費用
  • 税金
  • 光熱費
  • 宣伝費
  • 管理費
  • 減価償却費
  • 損害保険費
  • 通信費
  • 消耗品や事務用品費
これらの費用を日々計上して、必要経費を把握することで、所得がどれぐらいあるのかを自分で把握できます。

駐車場経営の所得区分と控除

ここで改めて、確定申告について簡単に説明します。確定申告とは、1年間の総所得にかかる税金を算出し、国に税金額を報告する手続きのことです。会社勤めの方は会社で年末調整をしてくれる場合が多いです。しかし、専業で駐車場経営をしている方や、副業でも駐車場経営での所得が年間20万円以上ある方は、自分で手続きしなくてはなりません。

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があり、それぞれに控除額が決まっています。税金は、所得額に応じて乗率が決まるので、所得額が少ないほど税金も少なくなるのですが、ここで大事になってくるのが控除額です。確定申告上の所得額は「収入−必要経費−控除額」になりますので、控除額が大きいほど、所得額が少なくなり、税金も少なくなる仕組みなのです。

青色申告は最大で65万円控除できます。また、簡易帳簿による申告ですと10万円控除になります。一方、白色申告は控除がありません。青色申告をすることによってメリットがいくつかありますので、ある程度の駐車場収入が見込める場合は、青色申告をすることをおすすめします。

もう1つ知っておきたいことが、税制上の所得の区分です。所得区分は10種類あり、性質によって区分が分けられます。駐車場経営での所得は「事業所得」「不動産所得」「雑所得」のどれかになります

事業所得に区分されるには、駐車場の管理運営に「責任を持つ」ことが重大なポイントになります。設備に関しても、防犯カメラやフェンスを設置するなど、しっかり防犯対策をしていないといけません。利用者の車が盗難にあったり、傷をつけられた場合に補償をすることも必要です。

こういった責任をもてる場合には事業所得としてみなされます。一般的に管理会社に管理を任せている場合は、駐車場として土地を貸しているだけと判断され、事業所得とはみなされにくい傾向があるので、事業所得として申告する場合には、専門家などに相談するとよいでしょう。

雑所得は「自宅の敷地をたまに駐車場として貸している」など、本格的に駐車場経営をしていない方が該当します。これにより、事業所得にも雑所得にも該当しない方が不動産所得に該当します。

所得区分がわかったところで1つ注意点があります。事業所得で65万円控除の青色申告をするのは可能ですが、不動産所得で65万円控除の青色申告をするには、一定の条件を満たさなければなりません。条件とは、駐車場台数が50台以上ある、ということです。49台以下で駐車場経営をしている方は、10万円控除の青色申告、もしくは白色申告になります。まとめると以下になります。

「確定申告上の区分と控除額」

  • 駐車場経営に責任を持つ→事業所得
  • 駐車場経営に責任を持たない(土地を駐車場として貸しているだけ)→不動産所得
  青色申告(65万円控除) 青色申告(10万円控除)   白色申告  
事業所得 条件なし 条件なし 条件なし
不動産所得 駐車台数50台以上 条件なし 条件なし

この区分と控除額を考慮し算出した所得額に応じて、税率が乗じられて税金が確定します。

駐車場経営の必要経費はいくらまで計上できる?

節税対策としては、収入に対する必要経費が多いと税金が少なくなることがわかりました。そこで気になるのが、必要経費がいくらまで計上できるのか、ということではないでしょうか。結論から申し上げますと、必要経費に上限はありません。そうは言っても、駐車場経営に必要のない支出は必要経費として認められませんので、注意が必要です。

駐車場経営で経費の確定申告が不要なケース

駐車場経営をする上で、確定申告が不要なケースはどんな場合か、改めて確認してみましょう。

「副業の場合」

  • 会社員で会社が年末調整をしてくれ、給与以外の所得が年間で20万円未満の場合
もし副業で駐車場経営以外にも所得がある場合は、それらの所得の合計が20万円未満なら、確定申告をする必要はありません

「個人事業主の場合」
  • 年間所得が38万円未満の場合
  • 公的年金の受給者で受取額が年間400万円以下、かつ、その他の所得が20万円未満の場合
この2点に当てはまる場合は確定申告の義務はありませんが、専業で駐車場経営をしている場合はできるだけ確定申告はした方がよいでしょう

なぜなら、確定申告をしないと、社会的に不便な点が発生してしまうからです。確定申告をしないと、所得証明書が発行できません。国からすると、1年間何をしていたのかわからない、という状態なのです。たとえ、課税所得がゼロだったとしても、証明書があれば、医療費控除や事業資金の借り入れなどが受けられます。

公的に認められないと、いざというときに困ることが起きる可能性が高いので、専業で駐車場経営をしている方は、確定申告をすることをおすすめします。

駐車場経営の必要経費は3段階で発生する

駐車場経営の必要経費は3段階で発生する

駐車場経営における必要経費はたくさんありますが、主に3段階で発生します。「開始時」「運営時」「撤収時」です。それぞれの段階で発生する必要経費について、ご紹介します。

駐車場経営の必要経費【開始時】

駐車場経営の必要経費【開始時】

まずは、開始時にかかる必要経費をご紹介していきます。各項目を知る前に、理解しておきたいことが「減価償却費」です。減価償却費とは、高額な設備などの代金を購入した年に一度に必要経費と計上するのではなく、何年かに分割して計上することです。

使用期間が長期に渡るので、最初の年に一度に計上してしまうと、正しい所得が算出できないため、このような措置があるのです。具体的には10万円以上のものは、減価償却費として計上できます。減価償却費を計上するためには、まず対象物の「耐用年数」を調べる必要があります。耐用年数とは、対象物が何年利用できるかの目安になる期間のことで、国が年数を定めています。

対象物の価格と耐用年数によって、減価償却費がわかり、必要経費として計上できるのです。駐車場経営の開始時には、比較的、高額なものを購入しなければならないことも多いので、減価償却費は理解しておくべきポイントになります。

駐車場の整備・舗装費用

開始時に必ずかかる費用が、敷地内の整備、塗装費用です。実際にあるコインパーキングはほとんどアスファルト塗装されていますし、月極駐車場でも最低限、砂利を敷くなどの整備をしなくてはなりません。また、住宅を壊して駐車場にする場合の解体費も、必要経費として計上できます。

塗装はどこまでするかは自分次第ですが、やはりアスファルト塗装が利用者からは好まれます。費用の目安はこちらです。

  • 掘削費→塗装1㎡につき300円
  • 残土処分費→塗装1㎡につき800円
  • 採石実費→塗装1㎡につき300円
  • アスファルト→塗装1㎡につき3,000円
  • ライン引き→1台につき5,000円
  • 車止め→1台につき6,000円

経営方法によってこれらが必要経費となるかどうかは変わってきます。管理委託方式と自己経営の場合は必要経費となりますが、一括借上方式の場合は管理会社が整備もするので、必要経費に入らない場合が多いです。


 

看板の設置費用

看板も駐車場経営では大事なアイテムです。特にコインパーキングの場合は必須になります。駐車場名の看板や料金表、宣伝用の看板などが、必要経費に含まれます。

ただし、経費として計上するのは個人経営の方が主で、管理委託方式や一括借上方式の方は管理会社が設置することが多いため、この費用は必要経費に入らない場合が多いです。

機器・設備の設置費用

機器・設備の設置費用は、コインパーキングと月極駐車場で大きく変わってきます。主な項目はこちらです。

  • 精算機費
  • ロック板費
  • 照明費
  • 防犯カメラ費

コインパーキングの場合はほぼ必要な項目ですが、月極駐車場の場合は必要に応じて設置すればよいでしょう。これらの費用は、自己経営の方は必要経費になります。一括借上方式の方は経費には含まれません。管理委託方式の方は、管理会社との契約内容次第で変わってくるので、確認が必要です

土地購入に伴う費用

土地を購入して駐車場経営をする場合には、土地購入費用とそれに伴う費用がかかります。土地購入にかかる主な必要経費はこちらです。なお、土地購入費は減価償却の対象ではないので、必要経費に含むことはできません

  • 登記費用
  • 不動産取得税
  • ローン手数料

上記以外にも、都市計画税がかかる場合もあります。

登記費用

登記費用には、「登録免許税」と「司法書士に支払う報酬」があります。土地を購入する際には、購入した人の所有権を法務局に登記しなければなりません。その際にかかる費用が登録免許税です。登録免許税は、土地の評価額に所定の税率を乗じて算出されます。登記申請の際に、収入印紙で支払いします。

この登記手続きを司法書士に依頼する場合は、司法書士への支払いも発生します。相場は5~8万円ほどです。登記費用は、必要経費として計上できます。

不動産取得税

不動産取得税とは、土地を購入したときにかかる税金のことです。地方税なので、納付先は都道府県になります。土地を購入し半年後ぐらいに、納税通知書が郵送されるので、同封の納付書を使って、納税します。

税額は、固定資産税評価額に税率を乗じた金額で算出されます。税率は4%ですが、2021年3月31日までは軽減措置がとられ、3%になっています。不動産取得税は、必要経費として計上できます。
 

駐車場経営の必要経費【運営時】

駐車場経営の必要経費【運営時】

駐車場経営を続けている間、必要になってくるのが運営にかかる費用です。主な項目は5つです。

管理費用

管理費は駐車場経営で必須の費用です。駐車場経営上の管理とは、設備の管理、清掃、機械のメンテナンス、トラブル対応、防犯対策、などが挙げられます。自己経営の場合は、管理に関わる全ての費用が必要経費として計上できます。防犯対策のため、人を雇う場合の人件費も必要経費になります。

管理委託方式もしくは一括借上方式の場合は、管理費を管理会社に支払うことになるので、その費用が必要経費になります。

固定資産税(土地・設備)

駐車場経営に関わる税金は、毎年必要経費として計上できるものが多くあります。固定資産税については、次にそれぞれ詳しくご紹介していきますが、その他にも、消費税や都市計画税なども必要経費として計上できます。

1つ気を付けたいのが所得税です。所得税は経営に関係なく個人にかかる税金なので、必要経費としては計上できません。駐車場経営に関わる税金に関しては、こちらの記事に詳しく掲載されていますので、ぜひ参考にしてください。
 

駐車場経営の税金種類と計算シミュレーション!確定申告、固定資産税も解説

土地に対する固定資産税

固定資産税は土地に対して課税される税金です。土地の所有者は、年に1度納税する義務が発生します。固定資産税評価額が変わらなければ、固定資産税の金額は一定で、変わりません。算出方法は下記の通りです。

「固定資産税=固定資産税評価額×1.4%」

住宅用の土地の場合は軽減措置があり、固定資産税評価額の6分の1に1.4%を乗じるのですが、駐車場としての土地には軽減措置がありません。そのため、住宅があった土地に駐車場を設置した場合には、今までと違う税額になるので、注意が必要です。

設備に対する固定資産税

駐車場に設置する設備の金額によっては、設備にも固定資産税が発生します。対象となるのは単体の価格が10万円以上になる整備費や設備で、「償却資産」とも言います。駐車場経営では主にこちらの項目が対象になることが多いです。

  • アスファルトへの塗装
  • ロック板
  • センサー式ゲート
  • 精算機
  • 照明
  • フェンス

償却資産の合計金額が150万円以上になると、設備に対する固定資産税が発生します。算出方法は、土地に対する場合と同じで「償却資産評価額×1.4%」です。償却資産評価額は購入金額の合計ではなく、購入金額の約7~8割程度の額になることが多いです。

また、償却資産評価額は年が経過するごとに下がっていきます。これは、減価償却費と同じく、耐用年数による考え方で、耐用年数が0になると、償却資産評価額も0になる仕組みです。

一見、固定資産税を増やさない方がいいようにも思えますが、固定資産税は必要経費として計上できるので、節税対策に効果があります。

水道光熱費

日々かかる水道光熱費も必要経費として計上できます。特にコインパーキングの場合は、精算機や照明、看板などの電気代や、清掃する際の水道代がかかります。水道光熱費は、駐車場の広さによって、大きく変わってくる項目です。

生計を同一とする家族への給与手当

所得区分が「事業所得」の場合、もしくは「不動産所得で50台以上の駐車台数を有する」場合は、生計を同一とする家族への給与手当が必要経費に計上できます。この費用のことを「青色事業専従者給与」と言い下記の条件を満たしている場合に適用されます。

  • 届出書を提出していること
  • 6か月以上、事業に従事していること(駐車場経営に関わっていること)
  • 支払う金額が労働と見合っていること

青色事業専従者給与を必要経費に計上することで、節税対策に効果があります。

 

不要資産の除去損・貸倒れ損失

所得区分が「事業所得」の場合、もしくは「不動産所得で50台以上の駐車台数を有する」場合は、不要資産の除去損が発生したときに、全額を必要経費として計上できます。一方、上記以外の不動産所得の場合は、計上できるのは不動産所得の範囲内に限られます。これは、駐車場料金を回収できない貸倒れ損失の場合も同じ扱いになります。

駐車場経営の必要経費【撤収時】

駐車場経営の必要経費【撤収時】

駐車場経営をやめるときにかかる費用がこちらです。やめる場合だけでなく、管理会社を変更する場合にもかかるケースがあります。

既存契約者への対応費用

既存契約者への対応は主に月極駐車場の場合に発生することが多いです。内容は、契約内容の変更や解除の書類作成にかかる費用や、銀行口座変更に伴う手数料、駐車場立ち退きに関する費用が主な項目です。

元々管理会社と契約があり、駐車場経営をやめても、その管理会社が継続して駐車場を管理する場合は、既存契約者への対応をしなくていいケースもあるので、管理会社へ確認が必要になります。

違約金の支払い

違約金は、自分自身の都合により駐車場経営をやめる場合に、管理会社や駐車場契約者へ支払わなければならない費用です。違約金も必要経費として計上できます。違約金の金額や支払い条件は、管理会社によって違ってくるため、管理会社と契約する際には、自分自身の都合でやめる場合の条件をしっかり確認しておく必要があります。一概に言い切れはしませんが、多くの場合が管理会社に有利な条件になっている場合が多いので、注意が必要です。


 

原状回復費用

原状回復費は、駐車場経営で使っていた土地を、元の状態に回復させるための費用です。原状回復費が発生した場合も、必要経費として計上できます。原状回復費は管理会社とのトラブルの原因になりがちな要素なので、注意が必要です。土地を管理会社と契約する前の状態に戻す必要があるため、契約する前の土地の状態を、自分自身と管理会社が確認をしなくてはなりません。

また、撤去する際にかかる、舗装工事費や設備の撤去費をどちらが負担するかも管理会社との契約内容で変わってきますので、撤去時にトラブルにならないように、契約内容をしっかり把握しておきましょう。

 

駐車場経営の必要経費に含まれない費用

駐車場経営の必要経費に含まれない費用

必要経費が多くなると節税対策になるので、いろいろな費用を計上してしまいがちですが、必要経費としてみなされない費用もあります。基本的には、駐車場経営に直接関わりのない項目は、必要経費には含まれません。例えば、接待費や飲食費、自家用車費や家賃などです。

また、土地を購入して駐車場経営をする方に注意してほしい点があります。それは、「土地購入費」「仲介手数料」「固定資産税の精算額」は必要経費としては計上できず、土地取得費として計上する、ということです。

土地を購入する際、不動産会社を仲介した場合は、仲介手数料が発生します。仲介手数料は「購入価格の3~5%+6万円」が一般的です。この金額に消費税が課税されるので、意外に大きな金額になる場合もあります。しかし、必要経費として計上できないので注意が必要です。仲介手数料は、土地取得費に計上されます。

固定資産税は土地に対して発生しますが、納税対象者となるのは、その年の1月1日に土地を所有していた人です。そのため、年の途中で土地を購入した場合は、購入日以降の固定資産税を日割り計算して、納税対象者(売主)に支払うケースが多いです。

ただし、これは法律で定められている内容ではなく、不動産取引上の習慣のようなものです。その年の固定資産税をどうするかは、購入前に確認しておくといいでしょう。固定資産税の精算額は、必要経費には含まれず、土地取得費として計上されるので、注意が必要です。

駐車場経営の必要経費シミュレーション

駐車場経営の必要経費シミュレーション

それでは、実際に駐車場経営における必要経費がどれぐらいかかるのか、シミュレーションをご紹介していきます。経営方法ですが、今回は個人経営と管理委託方式の場合のシミュレーションをお伝えします。管理委託方式の設備にかかる初期費用は管理会社負担とします。

月極駐車場経営の必要経費シミュレーション

「土地面積240㎡、駐車台数10台、自己保有土地、固定資産評価額45,360,000円、月極駐車場経営初年度の場合」
 

  個人経営 管理委託方式
砂利塗装費 3,000円(1㎡)×240㎡=720,000円
減価償却費:72,000円

-

ライン引き費 5,000円(1台)×10台=50,000円 -
車止め費 6,000円(1台)×10台=60,000円 -
管理費 - 32,000円×12カ月=384,000円
固定資産税 45,360,000円×1.4%=635,040円 45,360,000円×1.4%=635,040円
都市計画税 45,360,000円×0.3%=136,080円 45,360,000円×0.3%=136,080円
合計 953,120円 1,155,120円

減価償却費は耐用年数10年、定額法で算出しています。また、この他に、光熱費なども経費として計上されます。

駐車場経営コインパーキングの必要経費シミュレーション

「土地面積240㎡、駐車台数10台、自己保有土地、固定資産評価額45,360,000円、コインパーキング経営初年度の場合」
 

  個人経営 管理委託方式
アスファルト塗装費 4,500円(1㎡)×240㎡=1,080,000円
減価償却費:108,000円
-
ライン引き費 5,000円(1台)×10台=50,000円 -
車止め費 6,000円(1台)×10台=60,000円 -
看板費 100,000円
減価償却費:20,000円
-
精算機費 500,000円
減価償却費:100,000円
-
ロック板費 100,000円(1台)×10台=1,000,000円
減価償却費:200,000円
-
照明費 200,000円
減価償却費:40,000円
-
管理費 - 32000円×12カ月=384000円
固定資産税 45,360,000円×1.4%=635,040円 45,360,000円×1.4%=635,040円
固定資産税(設備) 2,880,000×1.4%=40,320円 1,596,000×1.4%=22,344円
都市計画税 45,360,000円×0.3%=136,080円 45,360,000円×0.3%=136,080円
合計 1,389,440円 1,177,464円

減価償却費はアスファルト塗装は耐用年数10年、その他の設備は5年とし、定額法で算出していますまた、この他に、光熱費なども経費として計上されます。

まとめ

まとめ

本記事では駐車場経営の必要経費の考え方について解説しました。以下に本記事で触れた内容についてまとめています。駐車場経営をはじめる際の参考にしてください。
 

  • 駐車場経営の必要経費は、確定申告で必要になる
  • 所得=収入−必要経費
  • 駐車場経営の所得区分は「事業所得」「不動産所得」「雑所得」の3種類
  • 申告方法は、青色と白色の2種類あり、青色申告は収入から控除ができる
  • 駐車場経営における必要経費は「開始時」「運営時」「撤退時」の3段階で発生する
  • 土地購入費用は、必要経費として計上はできない
  • 固定資産税は、必要経費として計上できる

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