2022年06月17日公開
2024年04月30日更新
コインパーキングの最大料金とは?事前確認しないと損する注意点も紹介
コインパーキングの最大料金について、解説した記事になります。最大料金はコインパーキング毎に設定が異なるので、その種類や注意点を紹介していきます。また、コインパーキング利用時に確認するポイントなども紹介し、利用時に損することがないようにしていきます。
目次
コインパーキングの最大料金とは
コインパーキングを利用すると、看板に最大料金○○○円と書かれているのを、見かけたことがある人は多いでしょう。最大料金とは、長時間利用者の駐車料金がお得になるサービスです。最大料金は、コインパーキングの立地毎に料金設定が異なります。
この最大料金には、実は罠があります。それは、最大料金が1回限りであるのか?若しくは繰り返し適用であるのか?です。この記事では、コインパーキングの最大料金について、また最大料金を利用するときに気を付けておきたい、確認事項などについて解説します。
はじめは、コインパーキングの最大料金の種類についてです。
コインパーキングの最大料金の種類
コインパーキングの最大料金には、いくつかの種類があります。利用時には、そのコインパーキングの最大料金の設定がどのようになっているかを確認します。
①最大料金、駐車後〜〜時間
まず一つ目は、最大料金の適用範囲が駐車後○○時間以内となるケースです。例えば、駐車料金が1時間400円、駐車後12時間以内の最大料金1,000円であるとします。この場合、駐車時間が3時間であれば通常1200円のところ、最大料金適用で1,000円となります。
看板を見ると最大料金について以下のように表示されています。
最大料金 | 全日駐車後12時間 | 1,000円 |
基本料金 | 全日1時間 | 400円 |
また、12時間を超えて駐車した場合は、最大料金+超過した時間分が課金されます。このコインパーキングに15時間駐車すると、最大料金1,000円+400円×3(時間)=2,200円が駐車料金となります。
なお、12時間を超えたときには最大料金の繰り返し適用があるかどうかによって料金が異なります。繰り返し適用の有無による料金の違いを比較すると以下の通りです。
繰り返し適用 | 駐車時間 | 駐車料金 |
---|---|---|
あり | 18時間 | 2,000円 |
なし | 18時間 | 3,400円 |
あり | 24時間 | 2,000円 |
なし | 24時間 | 8,200円 |
②指定の時間帯における最大料金
次に、昼間や夜間など特定の時間帯だけ適用されるケースです。例えば、オフィス街であれば昼間は人口が多く、利用者が見込めるので最大料金はないが、夜間は利用者が少ないため20:00~翌日7:00までの間の利用で、最大料金を設定することがあります。
看板を見ると最大料金について以下のように表示されています。
基本料金 | 全日 1時間 | 400円 |
最大料金 | 20:00~7:00 | 1,000円 |
時間帯に分けて以下のようにわかりやすく表示されているコインパーキングもあります。
7:00~20:00 | 20:00~7:00 | |
基本料金 | 1時間400円 | 1時間400円 |
最大料金 | 最大料金はありません | 1,000円 |
このコインパーキングで、19時から翌日の9時まで駐車した場合は下記のように課金されます。利用料金は、1時間400円、最大料金1000円とします。
- 19時から20時は通常料金が課金されるので、駐車料金は400円
- 20時から翌日7時は最大料金適用され、駐車料金は1,000円
- 7時から9時は通常料金が課金されるので、駐車料金は800円
よって、この場合の駐車料金は、400円+1,000円+800円=2,200円となるのです。
但し、「 最大料金の適用が20:00~7:00の間に駐車した場合」 と、記載があれば料金は異なります。この表示の有無による料金の違いを具体的にまとめると以下の通りです。
表示の有無 | 入庫時刻 | 出庫時刻 | 駐車料金 |
---|---|---|---|
なし | 19:00 | 9:00 | 2,200円 |
あり | 19:00 | 9:00 | 6,400円 |
なし | 21:00 | 9:00 | 1,800円 |
あり | 21:00 | 9:00 | 5,600円 |
最大料金が適用される入庫時間が決まっていると、時間外に駐車した場合には最大料金が適用されません。入庫のタイミングの違いによって駐車料金に大きな差が生じる可能性があります。
このほかにも、土日祝だけ適用や、近くに大規模なイベント会場があり、イベント開催日のみ最大料金の適用などのケースもあります。
最大料金が適用されるかどうかを確認してから駐車しましょう。
③入庫当日24時まで限定の最大料金
最後に、当日24時まで適用のケースです。
このコインパーキングでは、駐車した日の24時までの間で最大料金が適用されます。つまり、24時を超えて翌日になると通常の駐車料金の課金が始まります。
コインパーキングの看板には最大料金について以下のように表示されています。
最大料金 | 当日24時まで | 1,000円 |
基本料金 | 全日1時間 | 100円 |
24時(0時)の時点で課金のカウントがリセットされるので、日付をまたいで駐車するときには料金が大幅に変わる可能性があります。具体例で料金がいくらになるのかを比較してみると違いがわかります。
入庫時刻 | 出庫時刻 | 駐車料金 |
---|---|---|
10:00 | 13:00 | 300円 |
10:00 | 22:00 | 1,000円 |
10:00 | 26:00(翌2:00) | 1,200円 |
10:00 | 翌10:00 | 2,000円 |
10:00 | 翌15:00 | 2,000円 |
24時になった時点で1時間ごとに100円の課金が始まり、10時間を超えた時点で最大料金が適用されます。
このように、最大料金と言ってもコインパーキング毎に料金設定が異なるので、利用時はよく確認することが必要です。
コインパーキングの最大料金に関するトラブル事例
ここでは、コインパーキングの最大料金に関するトラブル事例について紹介します。
繰り返し適用が1回限りの適用だった
今回紹介するのは、最大料金の適用が繰り返し適用と思っていたら、1回限りの適用で高額請求が来た事例です。
Aさんは、出張で荷物が多かったため、朝最寄り駅まで車で行くことにしました。出張から帰るのは明日の夜。最大料金の適用があるコインパーキングに駐車しました。尚、最大料金は24時間まで1200円。2日間駐車しても、駐車料金は2,400円だとAさんは思っていました。
しかし、そのコインパーキングの最大料金は1回限りの適用で、駐車料金は1時間400円です。Aさんは出張から帰り駐車料金を精算すると、表示された料金は9,200円。びっくりしたAさんは、敷地内にある看板を確認し、最大料金の適用は1回限りであることをその時点で初めて確認しました。
看板に記載があることと、Aさんの確認不足が原因であるため料金を払わないわけにはいかず、結局2,400円だと思っていた料金が、9,200円だったという事例でした。
最大料金が当日限りの適用だった
駐車場の入庫後最大料金が当日限りの適用で高額請求を受けた事例があります。Bさんは「1日最大500円」という表示を見て利用したところ、5日間利用したら20,000円以上請求されてトラブルになりました。
1日の最大料金が500円なら、5日間で2,500円と考えるのはもっともなことでしょう。しかし、コインパーキングの看板には適用条件として「最大料金は当日限り」と表示されていました。Bさんは適用条件が小さく書かれていて気付かなかったため、高額請求をされることになってしまいました。
最大料金が適用されない駐車場所だった
駐車場の駐車場所によって最大料金が適用されるかどうかが異なる場合があります。Cさんの事例では、最大料金が適用されない駐車場所を選んでしまったためにトラブルになりました。
Cさんは「最大1,800円」という表示のある駐車場に車を停めて11時間利用しました。長時間利用でも最大料金が適用されて1,800円で済むと思っていたものの、実際には6,800円を請求されてしまいました。最大料金が適用される駐車区画が限定されていて、Cさんは適用外の場所に停めてしまったのが原因でした。
最大料金が適用されない日に利用した
最大料金が適用されない日が設定されているコインパーキングを利用して高額請求を受けた事例があります。Dさんは最大料金が設定されている20分400円のコインパーキングで2日間利用しました。Dさんの想定では1日最大料金が設定されているので5,000円くらいの支払いになると考えていました。
しかし、実際にはそのコインパーキングでは1月1日~1月12日は最大料金が適用されない仕組みになっていました。注意書きを見落としてしまい、2日間の従量料金が課されて50,000円もの請求を受けています。
コインパーキングの最大料金で事前確認すべき注意点
ここでは、コインパーキングの最大料金で事前確認すべき注意点を解説します。
①繰り返しの適用
まず、最大料金が「繰り返しの適用」と看板に明確に記載があれば、最大料金だけの確認で問題ありません。
最大料金が24時間以内1,500円、通常料金が1時間300円のコインパーキングの場合です。コインパーキングには、そもそも48時間までしか駐車ができません。よって、繰り返し適用ができれば48時間以内の最大料金は3,000円となります。
最大料金があると、ついこのように理解してしまうのですが、なかには繰り返しの適用がないコインパーキングもあるので利用時には要注意です。
②1回限りの適用
次に、最大料金の繰り返し適用の記載がないコインパーキングでは、「1回限りの適用」の可能性があります。駐車後、看板に記載の規約にて、最大料金が適用される要件などを念のため確認しておきます。
この場合、最大料金は複数回適用とならないので要注意です。例えば、最大料金が24時間以内1,500円、通常料金が1時間300円のコインパーキングのケースです。
このコインパーキングに、35時間駐車ときの駐車料金になりますが、先述の繰り返し適用があれば料金は最大料金2回適用で3,000円となります。しかし、このコインパーキングで最大料金の適用は1回限りとなるので、24時間以降の駐車料金は通常料金が加算されます。
よって、駐車料金は24時間までは1,500円、加えて24時間~35時間までの11時間分は、300円×11(時間)=3,300円となり、合計で4,800円が駐車料金となるのです。
③昼夜ごとに異なる料金設定
次に、昼間と夜間で異なる料金設定であるケースです。このケースでは、通常料金と昼間・夜間の最大料金と適用時間の記載が看板にあります。また、繰り返し適用か1回限りであるのか、土日祝など特定日で適用外があるのかなど、駐車後に規約を確認します。
例えば、8:00~18:00の間の最大料金は2000円、18:00~8:00の間の最大料金は800円と設定しているコインパーキングもあります。これは、オフィス街や繁華街など、昼間と夜間で街の人口や利用台数が大きく異なる立地の場合に適用されています。
④不明瞭な適用条件
次に、最大料金の記載はあるものの、適用要件がわかりづらいケースもあります。
例えば、夜間22:00~8:00まで最大料金800円と看板に記載のあるコインパーキングがありました。このコインパーキングの看板には、小さな文字で、「22:00~8:00までの入庫車に限る」と記載があったのです。
仮に、この記載を見逃し20時から翌日7時まで駐車したとしても、最大料金の適用はありません。このように不明瞭な適用条件の場合は、駐車後に規約の確認が必要です。
⑤最大料金のみの記載
最大料金のみ記載されている場合は、適用条件を確認します。24時間以内か、当日24時までか、繰り返し適用可or不可などを確認します。最大料金の適用条件をしっかりと理解し、駐車します。
⑥適用範囲の記載がない
最大料金の表示があるものの、適用範囲の記載がないこともあります。このようなケースでは、最大料金の適用条件が全くわからないまま駐車することになるので、駐車後に管理会社等に予め確認しておくのがよいです。
⑦不明瞭な料金表示
最後に、不明瞭な料金表示があるケースです。
曜日や時間帯ごとに最大料金を設定しているコインパーキングの場合、最大料金の設定がない曜日や時間帯があるので注意が必要です。昼間から夜間に掛けて駐車したり、曜日を超えて駐車した時の課金の仕方がいまいち不明瞭です。よって、駐車後に看板や管理会社などに規約を確認しておきます。
コインパーキングの最大料金の理解に役立つ計算例
ここでは、コインパーキングの最大料金の理解に役立つ計算例を紹介します。
(例)通常料金1時間500円、最大料金24時間まで2,000円のコインパーキング
最大料金なしのケース
最大料金がなしのケースは、「利用時間×500円/1時間」となります。
10時間駐車したときの駐車料金は、10時間×500円=5,000円、です。
最大料金あり(繰り返し適用あり)のケース
最大料金があり、繰り返しの適用があるケースです。
まず、24時間までの最大料金は、2,000円です(3時間以内の利用の時は、駐車時間×500円)。
次に、27時間までの利用料金は、2,000円+(利用時間ー24時間)×500円、です
最後に、28時間以降48時間までの利用料金は、最大料金2回適用で4,000円となるのです。
最大料金あり(繰り返し適用なし)のケース
最大料金があるものの、繰り返し適用がないケースです。
まず、24時間までの最大料金は、2,000円です(3時間以内の利用の時は、駐車時間×500円)。
次に、24時間を超えた分に関しては通常料金が加算され、2,000円+利用時間×500円となります。
コインパーキングを安く利用するポイント
コインパーキングを利用するときには料金をできるだけ安くしたいと考えるのが当然です。ここではコインパーキングを安く利用するために押さえておきたいポイントを解説します。
利用前に料金の仕組みを確認する
コインパーキングには入庫後12時間最大料金や24時間最大料金などのさまざまな料金体系が取り入れられています。コインパーキングを安く利用するには利用する前に料金の仕組みを確認することが重要です。入庫してから料金体系を確認し、高いからやめたいと思っても駐車料金を支払わなければなりません。看板を見て料金に納得してから入庫しましょう。
利用時間の計画を立てる
コインパーキングの利用時間の計画を立てることは大切です。駐車時間と料金体系によって支払う金額に大差が生まれる可能性があります。どのくらいの駐車をするかを考えて、安くできるコインパーキングを選びましょう。
例えば、8時に駐車して18時まで駐車したいときには1時間での料金が安いコインパーキングを選ぶと安上がりです。しかし、21時まで利用したい場合には入庫後12時間最大料金が設定されているコインパーキングの方が安上がりになる場合があります。1時間200円が基本料金で最大料金がないコインパーキングでは、8時から21時まで駐車すると13時間×200円=2,600円がかかります。入庫後12時間最大料金として2,000円の設定があるコインパーキングなら、基本料金同じでも600円の節約になります。
利用時間の計画を立てると、寄りやすく利用できるコインパーキングを選ぶことが可能です。計画に応じてコインパーキングの料金を比較すると最安値で利用できます。
提携先の割引サービスを利用する
コインパーキングは提携しているサービスを利用すると安くなることがあるので活用しましょう。周辺にある店舗は提携していることがあるため、利用するコインパーキングの提携状況を看板などから確認することが大切です。
例えば、提携先では「商品を1,000円以上購入すると1時間無料、5,000円以上購入すると2時間無料」といった割引サービスを提供している場合があります。「来店するだけで30分無料」、「施設利用時には200円割引」などのさまざまな提携サービスがあります。条件を満たして手続きをすればコインパーキングを安く利用可能です。
定期券や回数券を購入する
コインパーキングは定期券や回数券を発行している場合があります。頻繁に利用する場合には、利用の都度、現金で支払いをするよりも安くなる可能性があるので検討しましょう。一定期間、ほぼ毎日利用するときには定期券の割引率が高くなるのが一般的です。回数券の場合には都度払いをする場合に少しお得になります。いつも同じコインパーキングを使うときには定期券や回数券のサービスをチェックするのがおすすめです。
トラブルによる費用負担に気を付ける
コインパーキングを利用するときには規約に則ることが重要です。トラブルを起こしてしまうと費用負担が大きくなります。ロック式やロックレス式では精算のときに番号を再確認して、間違えて入力しないようにしましょう。他の車室番号を入力して支払ってしまっても出庫できません。ゲート式のときには駐車券の取り扱いに注意し、折り曲げたり紛失したりしてトラブルにならないようにすることが大切です。
まとめ
最大料金は、コインパーキング毎に設定が異なります。利用時は料金表示だけに注目せずに、どのような運用ルールであるのかを駐車後に確認しておきましょう。特に、繰り返し適用の有無は重要です。
※本記事は可能な限り正確な情報を元に制作しておりますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。引用元・参照元によっては削除される可能性があることを予めご了承ください。また、実際の土地活用についてや、税金・相続等に関しては専門家にご相談されることをおすすめいたします。