平置きとは?駐車場用語の意味やメリット、機械式・立体式との違いも紹介

駐車場のスタンダードな形式である、平置きについて解説します。平置きの意味や読み方、メリットデメリット、機械式や立体式との違いについて紹介します。後半では、平置きと機械式・立体式の比較をメリットデメリットを用いて解説します。

平置きとは?駐車場用語の意味やメリット、機械式・立体式との違いも紹介のイメージ

目次

  1. 1平置きとは?意味や読み方
  2. 2平置き駐車場のメリット・デメリット
  3. 3平置き駐車場とその他の駐車場との違い
  4. 4まとめ

平置きとは?意味や読み方

一般的に街中によくある駐車場は、大半が平置きの駐車場です。平置きには、上記画像のようなアスファルト舗装であったり、砂利道やコンクリート舗装の駐車場もあります。平置きは駐車場のスタンダードな形であり、街中では見慣れた光景です。

この記事では、平置きの意味や平置きのメリットデメリット、また機械式や立体式との違いについて解説します。

平置きの意味

平置きとは、平面上に設置や配置することを意味します。駐車場に於いては、原則敷地内に建物の設置はなく、土地を砂利やアスファルトで整地し、その上に駐車区画を設置するものになります。よって、平置き駐車場は、平面のみの土地活用となるのです。また、稀に屋根付きの駐車場もありますが、平面のみの活用であれば、平置きと定義されます。

平置きの読み方

平置きの読み方は、「ひらおき」となります。月極駐車場やコインパーキングは、平置き駐車場が一般的です。

平置き駐車場のメリット・デメリット

ここでは、平置き駐車場のメリット・デメリットについて解説します。

平置き駐車場のメリット

平置き駐車場のメリットを挙げていきます。
 

  • 入出庫がしやすい
  • 車両重量や車高の制限がない
  • 駐車場の設置費用が安価に済む
  • 駐車している状態で、荷物の出し入れができる

まず、平置き駐車場は入出庫がしやすいことです。機械式では入出庫に待ち時間があったり、立体式では駐車区画まで辿り着くのに時間が掛かるケースもあります。平置き駐車場は、車路が短く平面であり、入出庫時に待ち時間はありません。接面道路からは即入庫ができます。

次に、平置き駐車場は平面の利用となるので機械式や立体式のように、車両重量の制限や車高の制限はありません。したがって、駐車できる車の選択肢が広がります。但し、海外製の車の中には、車幅が広いものがあり、車室に入らないケースもあるので要注意です。

更に、平置き駐車場は設置費用が安価に済みます。平置きには大掛かりな建物は原則なく、工作物は主に車止め・フェンス・看板など設置は簡単なものばかりです。よって、設置費用が機械式などよりも安価であること以外に、工事期間が短く即駐車場経営を始められることもメリットです。

最後に、平置き駐車場は駐車している状態で、荷物などの出し入れができます。機械式では一度荷物を出してから駐車作業が必要になります。立体式では、車まで荷物を運ぶ距離が長く面倒なケースもあります。

平置き駐車場のデメリット

次に、平置き駐車場のデメリットを挙げていきます。
 

  • 天候の影響を受けやすい
  • 悪戯や車上荒らしされやすい

まずは、天候の影響を受けやすいことです。屋根がない青空駐車場が多いので、雨や突風が吹くと車体が汚れやすいです。また、砂利道の駐車場で雨が降れば、足元が汚れたり車体が泥や砂で汚れやすくなります。

更に、災害級の雨や台風が襲来した場合に、車体が冠水するリスクや、大粒の雹が降ることで車体に大きな損傷を負うリスクもあります。最後に、真夏などは車内が高温になりやすく、乗車時に注意が必要です。

次に、平置き駐車場は敷地内に入りやすい形状であるため、第3者に車体を傷つけられたり、車上荒らしや盗難に遭いやすいリスクがあります。機械式であれば、第3者が悪戯などをするのは不可能ですし、立体式であれば防犯カメラや管理人がいるケースがあります。

これらのリスクを軽減するには、車体の盗難保険への加入やドライブレコーダーを停車時にも作動できる機種にするなど、対策が必要です。

平置き駐車場とその他の駐車場との違い

ここからは、平置き駐車場と機械式駐車場・立体式駐車場との違いについて、メリットデメリットを用いて解説します。

機械式駐車場との違い

まずは、機械式駐車場との違いです。機械式駐車場とは、限られた土地により多くの車が駐車できるように、昇降機などを用いて駐車させることです。平置きと違い、平面以外に地下部分や空間部分を用いた駐車施設となります。車は専用パレットに駐車し、昇降機で上下左右に動かすことで車は効率的に収容されます。

機械式駐車場は、一般的に分譲マンションに多く採用されています。マンションは好立地に建設されることが多く、駐車場をより多く設置するには、土地を有効的に使える機械式駐車場が適格です。尚、機械式駐車場には、主に地下部分を用いる上下移動式や、地下部分と地上・空間部分を用いる横行昇降式があります。

ここでは、機械式駐車場を平置きと比較したときの、メリットとデメリットを挙げていきます。

機械式駐車場のメリット

機械式駐車場のメリットは、下記のとおりです。
 

  • 土地を有効的に使える
  • 屋根があるので、車へのダメージが軽減される
  • 悪戯や車上荒らしされることはまずない

まず、土地所有者の立場から言えば、少ない限られた土地を有効的に使えます。平置きでは、10台しか駐車できない土地も、機械式にすることで収容台数が2倍3倍になる可能性があります。よって、平置きよりも高収益が期待できます。

次に、機械式には一般的に屋根がある(駐車パレットが最上段の場合は、屋根がないケースもあり)ので、車体本体が雨や強い日差しにさらされることはあまりなく、ダメージを軽減できる可能性があります。更に、屋根があることで車が汚れにくいメリットもあるのです。

最後に、機械式駐車場内に収納されると、人が車体に触れることが物理的に難しくなるので、悪戯や車上荒らしの心配はまずありません。平置きと比べると格段にセキュリティ性がよく、車を大事に乗りたい人や、高級車の場合は機械式がおすすめです。

機械式駐車場のデメリット

次に、機械式駐車場のデメリットです。
 

  • 車高や車両重量などの制限で、駐車できないことがある
  • 入庫が面倒
  • 出庫に時間が掛かる
  • 設置の初期費用やメンテナンス費用が掛かる
  • 動作音がうるさい


まず、機械式駐車場は車高・車両重量・最低地上高・タイヤのサイズなどにより駐車できる車両に制限がでてきます。日本製の車の場合、特に気になるのは車高です。機械式の高さは大きく3つに分類され、高さ2100㎜はハイルーフ、高さ1800㎜はミドルルーフ、高さ1550㎜はロールーフとなります。

近年、人気の車種はハイルーフやミドルルーフが多く、セダンタイプのみ収納のロールーフは区画が余ってしまうこともあります。また、海外製の車は車幅が広い車種や、車両重量が重い車種があり、機械式駐車場に入れない車種が多くあります。

次に、入庫時は駐車前後の機械操作や駐車パレット自体が狭いので、駐車に時間が掛かります。駐車パレットには、通常車幅ギリギリの支柱があるケースが多く、運転や駐車が苦手な人には敬遠されることもあります。

次に、機械式駐車場は出庫にも時間が掛かります。出庫には初めに機械操作が必要です。横行昇降式の場合は収納箇所により、出庫に4分~5分程度掛かる場合も珍しくありません。したがって、毎日車を使用するときは、少々不便さを感じることもあります。

更に、機械式駐車場は設置に多額の費用と、長期の工事期間が必要です。また、機械式は定期的なメンテナンスが必要であることと、設備の状況によっては数十年に一度の更新が必要になるなど、メンテナンスや管理が都度必要になることです。

最後に、機械式駐車場は動作音がします。住宅街や夜間であれば動作音が、近所に響き渡る可能性があります。真夜中に動かすと、後日近隣からクレームが入る可能性も否定できません。


 

立体式駐車場との違い

平置きは平面のみの活用でしたが、立体式駐車場は平面の上に、2層3層と駐車スペースを作ることをいいます。立体式駐車場は、土地が限られている主要駅の近くや繁華街などに設置されるケースが殆どです。立体式駐車場で、一般的なのはタワーパーキングになります。機械式駐車場も平面以外も活用しているので、立体式駐車場の一種です。

立体式駐車場のメリット

立体式駐車場(タワーパーキング)のメリットを挙げていきます。
 

  • 少ない土地に多くの車を収容できる
  • 車上荒らしや悪戯に遭う心配はない

立体式駐車場最大のメリットは、少ない土地を有効活用できることです。平面であれば5.6台程度の土地であっても立体式であれば、2層3層と増やすことができるので、より多くの車が駐車できます。次に、立体式は車が第3者の触れる場所になく、車上荒らしや悪戯に遭う心配はなく安心して駐車できます。

立体式駐車場のデメリット

次に、立体式駐車場のデメリットを挙げていきます。
 

  • 出庫に時間が掛かる
  • 設置やメンテナンスに多額の費用が掛かる
  • 常時管理人が必要

まず、立体式駐車場は出庫に時間が掛かります。所要時間は収容された場所にもよりますが、利用時は時間に余裕がある状態が理想です。また、自身が利用前に入出庫している車がいれば、その分の待ち時間も想定しなければなりません。

次に、立体式駐車場には昇降機など駐車機器が多くあり、初期の設置費用や定期的なメンテナンスも必要で多額の費用が掛かります。最後に、立体式を動かすには専属の管理人が必要です。したがって、管理人の人件費が余計に掛かります。

立体自走式駐車場との違い

立体自走式駐車場とは、平面のみの平置きと異なり、駐車場が多層にわたり構成されており、車が自走することで下層階から上層階に移動もできる駐車場のことです。デパートやショッピングモールの駐車場など、幅広く採用されています。

立体自走式駐車場のメリット

立体自走式駐車場のメリットを挙げていきます。
 

  • 平面より多くの車両を駐車できる
  • 入庫や出庫はしやすい
  • 駐車車両の制限は、機械式に比べると緩い

まず、平面のみの平置きと比べて、多くの車が駐車できます。立体自走式駐車場は、比較的敷地が広い所で採用されており、一つの駐車場で数百台以上の車を収容できます。入庫時の駐車は、平置きと変わりなく機械式のような狭い空間に駐車することはありません。出庫時も、待ち時間なく平置きと同様です。

最後に、車両の重量やサイズなど車両の制限はほぼありませんが、一部車高の制限を設けているケースもあります。一部海外製のものを除き、殆どの車は問題なく駐車できます。

立体自走式駐車場のデメリット

次に、立体自走式のデメリットを挙げていきます。
 

  • 車に辿り着くのに時間が掛かる
  • 車上荒らしや悪戯に遭う可能性がある
  • 駐車場内で、事故やトラブルが起きることがある
  • 設置やメンテナンスに費用が掛かる

まず、立体式駐車場は広い敷地に多層にわたり形成されているので、自身の車に辿り着くのに時間が掛かる場合があります。買い物して重い荷物があるときは、運ぶのが大変です。次に、立体自走式駐車場は駐車場内を人が歩くことができるので、車上荒らしや悪戯に遭うリスクがあります。

更に、多くの車が行き交う立体自走式駐車場内では、接触事故などのトラブルが起きるリスクもあります。このようなトラブルは駐車場管理者に責任はないものの、適切に対処する必要があり面倒です。最後に、立体自走式駐車場は大規模な工作物であるので、設置には多額の費用が掛かります。

また、運営中は管理人を常駐させたり、防犯カメラなどの設置や警備体制の構築、定期的なメンテナンスなど、運営費も掛かります。

まとめ

平置き駐車場は、他の機械式や立体式に比べて安価に設置でき、利用者にとっても駐車しやすいなどメリットも多くあります。今、手元に余っている土地や活用したい土地があり、駐車場経営を行ってみたいと思っているのであれば、まずは平置き駐車場から検討してみてはいかがでしょうか。

関連するまとめ

関連するキーワード

Banner pc

新着一覧

最近公開されたまとめ
Banner pc