2021年09月01日公開
2025年06月26日更新
バリカーの役割と種類を徹底解説!設置する目的や交換方法なども紹介
バリカーとは、車の侵入を防ぐために設置するものです。このバリカーには、さまざまな形態や種類があり、その用途に応じて使い分けることができます。この記事では、バリカーを設置するメリットやバリカーの意味、バリカーの種類などを解説します。

バリカーとは?
バリカーとは、車両の進入や衝突を防ぐために設置される安全設備のことです。
簡単に言えば「車止め」の一種で、駐車場の出入口や道路と敷地の境界、公園や歩道の入口などの車両が入り込んでほしくない場所に設置されます。
バリカーの名称の由来は、英語の「バリケード(barricade)」と「カー(car)」を組み合わせた造語とされており、視覚的・物理的に車両をブロックすることが役割です。
設置場所や用途に応じて形状や仕様はさまざまで、景観に配慮したデザインのバリカーや必要に応じて取り外せる可動式タイプなども存在します。
次項にて、バリカーを導入することで得られるメリットや目的などを見ていきましょう。
バリカーを設置するメリット
バリカーを設置する大きなメリットは、車両の進入を物理的に防げることです。例えば、歩道や公園の入口に設置すれば、誤った進入や危険運転による事故を防ぎ、歩行者や子どもが安心して通行できる安全な空間を確保できます。
また、脱着式や上下式などの可動タイプを選べば、時間帯や用途に応じて車両の出入りをコントロールすることも可能です。昼間は車の出入りを許可し、夜間は進入を制限するなどの柔軟な運用ができる点もメリットといえるでしょう。
さらに、バリカーは単なる障害物ではなく、「ここから先は進入禁止」といった視覚的な注意喚起としても効果があります。そのため、無断駐車や敷地内への侵入を防ぐためにも有効です。
次項にて、バリカーを使う目的を詳しく紹介します。
バリカーを使う目的
バリカーを使う主な目的は、以下です。
- 防犯(車の盗難防止)
- 飛び込み防止
- 進入禁止の明示
防犯(車の盗難防止)
まずは、防犯や車の盗難防止です。バリカーがあることで物理的に車両を移動できなくなりますが、バリカーを動かすことで金属音などが近隣に響き渡ってしまいます。窃盗犯はこのような音が発生することを嫌うので一定の効果があるのです。
また、敷地境界にバリカーがあることで、心理的に侵入しにくい状況を作ることができます。総じて、防犯対策にもなっているのです。
飛び込み防止
車に飛び込まれたくないような場所に、設置することもあります。例えばコンビニの駐車場であれば、車の誤操作で店舗側に飛び込んでこないように、バリカーを設置することがあります。また、交差点の角に家がある場合や、交通量が多い道路のカーブ部分に家があるときです。
車が誤って突っ込んできた時に、家の敷地内に飛び込んでこないように、敷地境界部分にI型のものや「コ」の字型のバリカーを設置するケースがあります。
進入禁止の明示
住宅街で角地の場合、車や歩行者がショートカットして敷地に入ってくることがあります。毎度、勝手に敷地に入られるのは住民としては気分がよくありません。こんなときは、バリカーを建てると物理的・視覚的に侵入を防ぐことができます。わざわざバリカーを外して、侵入してくる人はほぼいません。
バリカーの種類
ここでは、バリカーの種類について紹介していきます。
①固定式
固定式は、コンクリート等で固定されており一切動かすことができないバリカーです。材質は、スチール製や、ステンレス製があります。特に太い固定式のものは、侵入防止と言うより保護ポールとして使用されます。また、最近では夜間の視認性を高めるために、先端部分が発光するものもあります。
他には、擬石タイプもあります。これは、本物の石のような風貌で、公園の入り口や歩道に設置されているケースが多いです。雨風などによる風化に強いなど、耐久性に優れているのが特徴です。
②可動式(差込式・上下式・脱着式)
可動式には、「差込式」・「上下式」・「脱着式」があります。差込式や上下式は、普段は車等の出入りをさせたいが営業時間外や夜間の時間など、車を侵入させたくない時間帯があるときに使うバリカーです。
「差込式」は抜き差しが自由にできます。地中にサヤ管を埋め込み、必要な時にバリカーを差し車等の進入を防ぎます。差込式は、バリカーの保管場所が必要になります。次に、「上下式」は上下に可動します。「差込式」と違いポール本体が地中に埋め込まれるため、置き場所に困らず、保守管理が楽です。
③コノ字型(アーチ型)
コノ字型には、固定式と脱着式があります。固定式は、主に道路と歩道の境界や、車止めが必要な駐車場などに設置されています。脱着式は、公共施設や普段は車の侵入を禁止しているような場所の入り口に、設置するケースが多いです。
公園などに設置される場合には、景観を損なわないようなデザインになっていたり、アルミ製のサインプレーが設置され「車両進入禁止」「歩行者専用」などの、注意喚起を促す看板が設置されることもあります。
④移動式
最後に、移動式です。移動式は簡易的な樹脂製のものから、スチール製やステンレス製など本格的なものもあります。樹脂製は、価格が安く軽量であることが特徴です。更に、専用スタンドで安定感があり、容易に移動や設置ができます。
迷惑駐車や車の進入禁止などを注意喚起する場合に、効果的です。しかし、樹脂製は先述の脱着式などのように強度はなく、実際に車の衝突には当然に耐えられる強度はありません。
また、一定の強度を求めるのであればスチール製などの商品もあります。主に、一時的な進入禁止や交通規制などをする場合に用いられます。
バリカー(上下式)のポールを交換する方法
バリカー(上下式)のポールを交換する方法について解説します。本体が車等の接触のため破損した場合には交換が必要になりますが、ドライバー1本で新しいポールと交換ができるので意外と簡単です。
交換方法は、まず曲がってしまったバリカーの根本部分にあるビスを取ります。その次に、本体を抜き取り新しいバリカーを差し込み、根本のビスを再び締め直せば交換完了となります。
まとめ
バリカーは車両の侵入を防ぐために設置される重要な設備であり、安全性の確保や防犯対策、誤進入防止などの多様な目的に対応できます。
歩道や公園、駐車場の境界といった公共空間だけではなく、住宅や商業施設などの私有地でも、事故防止や無断侵入の抑止などにも効果的です。
また、バリカーには固定式・可動式・コノ字型・移動式などさまざまな種類があり、それぞれ設置場所や用途に応じた特徴を持っています。目的に合わない製品を選んでしまうと効果を十分に発揮できないため、設置場所や運用方法に合わせた適切なタイプを選ぶことが重要です。
バリカーの導入を検討する際は、本記事を参考にそれぞれの製品の特性や機能をよく理解し、適切な選択を行いましょう。
※本記事は可能な限り正確な情報を元に制作しておりますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。引用元・参照元によっては削除される可能性があることを予めご了承ください。また、実際の土地活用についてや、税金・相続等に関しては専門家にご相談されることをおすすめいたします。