ロックレスパーキングとは?駐車場用語の意味、メリット・デメリットを解説

最近徐々に普及しつつある、ロックレスパーキングについての用語解説記事です。ロックレスとはロック板がないことですが、そのロックレスパーキングの仕組みやメリット・デメリット、素朴な疑問について解説します。ロックレスパーキングについて理解を深めていきます。

ロックレスパーキングとは?駐車場用語の意味、メリット・デメリットを解説のイメージ

目次

  1. 1ロックレスパーキングとは
  2. 2ロックレスパーキングの構造・仕組み
  3. 3ロックレスパーキングのメリット・デメリット
  4. 4ロックレスパーキングに関するQ&A
  5. 5まとめ

ロックレスパーキングとは

従来コインパーキングは、車室にロック板が設置されています。駐車後はロック板がせり上がり、車輪止めにするスタイルが殆どです。しかし、ロック板があると車両への接触トラブルや、悪戯・不正出庫による破損、機器の故障トラブルが多く、駐車場オーナーにとっては悩みの種でした。

その悩みを解消してくれるのが、ロックレスパーキングです。ロックレスパーキングとは、従来あるロック板を車室に設置しないコインパーキングです。更に、ロック板を設置しない代わりに、車室後方にナンバープレートを撮影する高精細なカメラを設置しています。

駐車場内の車両の管理を車室後方のカメラと、敷地内の防犯カメラにて行っている駐車場が、ロックレスパーキングです。

ロックレスパーキングの構造・仕組み

ロックレスパーキングの構造・仕組みについて解説します。

ロックレスパーキングは、車室後方のカメラと枠線の下に設置されているセンサーにて管理されています。駐車場の利用者は、従来のコインパーキング同様に空いている車室に駐車します。駐車する車両を感知するのがセンサーです。センサーは車両がきちんと枠線内に納まっているのかを、感知するために設置されており、センサーが駐車を感知すると駐車料金の課金が始まります。

尚、駐車完了と同時に車室後方のカメラが、ナンバープレートを撮影します。これは万が一、不正出庫された場合に車両を把握しておくことや、敷地内の防犯カメラと併せて証拠映像となり、警察への届出の際に必要となります。

また、不正出庫があった時点で管理センターにデータとして蓄積され、再度駐車された時点で警備会社が出動するなど、管理体制は万全となっています。

出庫時は、従来のコインパーキング同様に精算機で料金を支払い、「課金中」から「精算済み」に変わったことを確認し、車を出庫させます。尚、出庫時は料金の払い忘れがないように注意します。

ロックレスパーキングのメリット・デメリット

最新式のロックレスパーキングにも、メリット・デメリットがあります。まずは、メリットからです。

メリット

ロックレスパーキングのメリットは下記になります。
 

  • ロック板がなく駐車しやすい
  • 車両との接触がなくトラブルを回避できる
  • 故障のリスクがなくなる
  • 監視体制が強化される
  • 敷地内の掃除がしやすい
  • 雪が多い地域でも運用しやすい

まずは、ロック板がないことで駐車のしやすさが断然よくなります。通常の平置き駐車場と一緒になり、ロック板本体に乗り上げるなどの心配もありません。更に、ロック板がないことで足元を気にせずに、乗降できるので安心です。

次に、車両とロック板が接触して傷がつくことで、オーナーとしてはトラブルになるリスクはありません。また、コインパーキングで故障が多いのは車輪と接する機会が多い、ロック板です。そのロック板がないことで、点検や故障による交換費用などが掛からなくなり、収益を上げやすくなります。

次に、敷地内に車室のカメラや防犯カメラなど、複数台のカメラが設置されているので、監視体制が強化されています。カメラにより心理的な抑制効果があり、不正出庫や悪戯などはできにくい環境となっています。

更に、ロック板がないことで日常的な掃除もしやすくなります。ロック板の隙間に、落ち葉やゴミが挟まることはありません。平面駐車場と一緒であるので掃除の効率が良くなります。最後に、ロック板がないことで雪が多い地域でも運用しやすいです。

例えば、ロック板の隙間に雪が挟まることで、ロック板が正常に動かず故障の原因になることもあります。また、ロックレスパーキングであれば車室に機器がないので、重機での除雪も可能となり大雪時も管理しやすくなるのです。

デメリット

続いて、デメリットです。
 

  • 管理費が多少高くなることもある
  • 利用者の払い忘れが発生する

まずは、カメラでの監視体制が強化されている分、管理コストは若干高くなる傾向はあるようです。しかし、通常のコインパーキングに比べて初期費用はほぼ同じであったり、ロック板故障時の修理費用が掛からないため、総じてロックレスパーキングの方がコストが掛からないケースもあるようです。

次に、利用者の「払い忘れ」が多くなります。ロックレスパーキングは、近年徐々に普及していますが、設置台数はロック板がある駐車場に遠く及びません。よって、広く認知されていないケースも多く、うっかり払い忘れが起きるようです。

また、ロックレスパーキングでの心配事は、料金の踏み倒しが多いのでは?ということです。車室にロックは掛かっていないので、いつでも出庫できる状況になっています。しかし、ロックレスパーキングは敷地内に多くのカメラがあるので、「常に見られている」という心理的な抑制効果があります。よって、料金の踏み倒しは殆ど起きていません。

ロックレスパーキングに関するQ&A

ここでは、ロックレスパーキングについての素朴な疑問についてお答えしていきます。

①ナンバープレートが読み取れない場合どうするの?

車のナンバーナンバープレートが隠されている若しくは折れているなど、ナンバープレートが読み取れない場合、管理センターに異常信号が送られ係員が現地に急行します。係員が駐車状況を確認し指導や料金の請求するなどの対応をとります。

②利用者から連絡が来たときの対処法は?

駐車場内での事故などのトラブルや払い忘れにより、利用者より連絡が来た場合は、管理センターが対応します。管理センターでは、防犯カメラの映像を見ながら適切に対処します。

③機器が不具合を起こしたらどうするの?

枠線の下にあるセンサーや、ナンバープレートを読み取るカメラなどに異常があった場合、全ての機器はインターネットで繋がっているため、即座に管理センターに異常信号が行きます。このときは、緊急対応ということで係員が現地に急行し、機器の修理など適切な対処をします。

④料金を精算せず出庫した利用者への対応は?

ナンバープレートは駐車時に撮影、誤って出庫した場面は防犯カメラで撮影されているため、車両の特定は容易です。特定ができれば、利用者が申し出た時間まで新たに課金し、精算することになります。

⑤利用者がうっかり未精算で出庫するケースはあるの?

ロックレスパーキングの設置台数が少なく、地域によっては広く認知されていないケースもあります。よって、利用者がうっかり未精算で出庫するケースはあります。そのまま出庫し続ければ不正出庫になりますが、利用者が気づいて管理会社に連絡し精算すれば、問題ありません。

⑥ロックレスパーキングは主流なの?

メリットが多いロックレスパーキングですが、設置件数は従来のロック板があるコインパーキングより少なく、ノウハウがある会社が多くありません。今でこそロック板があるコインパーキングが主流ですが、機器の設置費用は従来のものとあまり変わりがありません。

よって、今後機器の更新時期が来れば、普及は進んでいくものとみられます。

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まとめ

ロックレスパーキングを街中で見かけるケースは、まだまだ少ないのが現状です。しかし、ロックレスパーキングにはこれまでのコインパーキングの問題を、解消する多くのメリットがあります。更に、従来のロック板ありのコインパーキングと設置工事費用が変わらないことから、今後大いに普及する見込みがあるのです。

ロックレスパーキングが普及してくれば、利用者にとっては駐車しやすくより安全性が増す駐車場、オーナーにとってはロック板があることによる、故障やトラブルのリスクがなくなり、より管理しやすい駐車場となるのです。

このように双方にメリットがある、ロックレスパーキングが普及するのは明白です。コインパーキングの機器が更新を迎えたのを機に、徐々にロックレスパーキングの設置が進んでいくものと思われます。

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