コインパーキング経営を初期費用0円で始める方法!維持費/収入相場も紹介

コインパーキング経営は、土地さえあれば初期費用0円で始めることができます。理由としてコインパーキング経営は、管理会社の一括借り上げが殆どで、駐車設備の設置費用は、管理会社の負担となるためです。他、コインパーキング経営の維持費や、収入相場も紹介していきます。

コインパーキング経営を初期費用0円で始める方法!維持費/収入相場も紹介のイメージ

目次

  1. 1コインパーキング経営の費用を知るための基礎知識
  2. 2コインパーキング経営を初期費用0円で始める方法
  3. 3コインパーキング経営の初期費用はいくら?
  4. 4コインパーキング経営の維持費はいくら?
  5. 5コインパーキング経営の方法は費用と収入で選ぶべき
  6. 6まとめ

コインパーキング経営の費用を知るための基礎知識

狭小地など土地の有効活用で、コインパーキング経営が注目されています。しかし、コインパーキングは精算機やロック板など機械設備が多いので、設置費用がどのくらい掛かるかが大いに気になります。

そこで、今回はコインパーキングの経営方法と、それぞれの初期費用や維持費を紹介します。更に、コインパーキング経営を、初期費用0円で始める方法もあります。ここからは本題に入る前に、まずコインパーキング経営の基礎知識を解説します。

コインパーキング経営とは

コインパーキング経営とは、繁華街や大型商業施設など、不特定多数の一時的な駐車場利用者を対象に、時間制にて駐車スペースを貸し出すことです。多くは、15分や30分単位で駐車料金が設定されています。

コインパーキング経営は、タイムズや三井のリパークなど、コインパーキング会社に土地をまるごと賃貸し、経営委託するのが一般的です。尚、この場合土地オーナーは、コインパーキングの稼働率に関係なく、一定の土地賃料を安定的に得られます。

 

月極駐車場経営との相違点

月極駐車場経営は、特定の利用者に対して月単位で契約を行い、駐車スペースを貸し出します。月極駐車場は、住宅街やオフィス街など自家用車や社用車の、長期的な駐車需要があるエリアに多くあります。

また月極駐車場は、コインパーキングのように必ずしも好立地である必要はなく、比較的小規模で自己経営が多いです。

コインパーキング経営に適した立地

コインパーキング経営に適した立地は、下記のような立地がお勧めです。

 

  • 繁華街の近く
  • 病院や市役所など公共性の高い施設の近く
  • 人気観光地の近く
  • 接道する道路幅が広く、道路から入りやすい

まずは、繁華街の近くです。繁華街は商業施設が多くあり、主に買い物客が訪れます。駅に近い好立地であることが多いので、店舗個別で駐車場を用意することは難しいのです。したがって、店舗の提携駐車場として利用されるケースが多々あります。

繁華街の他、病院の傍や市役所や税務署など公共性の高い施設の傍も、立地としては適しています。これらの施設は、定休日等があるものの、安定的に利用者が見込めます。次に、人気の観光地の傍もお勧めです。

人気の観光地へのアクセスには、自家用車を使うケースが多く、駐車需要が見込めます。特に、公共交通機関ではアクセスが難しい観光地で、駐車場が不足しているところは、コインパーキング経営にお勧めです。

最後に、先述のコインパーキング設置の共通の条件として、道路幅が広く駐車場に入りやすい立地であることが挙げられます。ドライバーが駐車場を利用するには、駐車場までのアクセスと、前面道路からの入りやすさが重要です。また、駐車スペースへの駐車しやすさや、出庫しやすさも重要です。

例えば、前面道路からバックでしか駐車できない、前面道路が狭く駐車場に入りずらいといったことがあると、ドライバーから敬遠されます。次に、1台あたりの駐車スペースは、大型車の利用も考えると、横幅は3m以上が理想です。

横幅は極力広い方が停めやすく、またドアを開けた時にぶつかる心配もなくなるので、安心して利用できます。




 

コインパーキング経営を行うメリット/デメリット

コインパーキング経営を行う、メリットとデメリットは何でしょうか?まずは、メリットになります。

 

  • 狭小地・変形地でも設置ができる
  • 将来的に土地の転用がしやすい
  • 事業開始まで早い

まず、狭小地・変形地に設置できるので土地活用がしやすいことです。アパート等の建設が難しい立地も、車2台分のスペースが確保できれば、コインパーキング経営ができます。次に、将来的に土地の転用がしやすいのもメリットです。

実際に土地の転用時は、コインパーキングを閉鎖するだけでよいので簡単です。最後に、事業開始までが早いことです。コインパーキング会社によっては、事業契約から2週間程度でオープンできます。オープンが早ければ、資金回収も早くできるのでメリットが大きいのです。


次に、コインパーキング経営を行うデメリットは下記のとおりです。

 
  • 節税効果は薄い
  • 土地の利用効率は悪い

最初にコインパーキング駐車場は、固定資産税等の住宅用地の特例がないので、節税効果はありません。しかし、本来土地に掛かっていた固定資産税を、コインパーキング経営の賃料収入で賄っていると考えれば、節税効果はありませんが土地活用の効果はあると言えます。

次に、土地の利用効率は、地上部分しか活用ができないので悪くなります。仮に、建物を建てれば土地利用効率は上がりますが、その分初期投資費用が掛かりリスクが増大します。ちなみに、狭小地等を活用する場合は、デメリットとは言い切れません。

月極駐車場経営を行うメリット/デメリット

ちなみに、月極駐車場経営を行う場合の、メリット、デメリットは下記のとおりです。

メリット

  • 初期投資額が安価に済む
  • 投資リスクが少ない
  • 将来的に土地の転用がしやすい

デメリット
  • 節税の効果は薄い
  • 土地の利用効率は悪い

月極駐車場のメリットは、初期投資額が比較的安価で、リスクが少ないことです。次に、土地の転用のしやすさは、コインパーキングと一緒です。しかし、月極駐車場の場合は利用者がいるので、1か月前までの解約通知が必要になります。月極駐車場のデメリットは、コインパーキングと変わりありません。

コインパーキング経営の収入相場

コインパーキング経営の、収入相場を伝えるのは難しいです。理由として、経営方法や立地・設置台数・料金設定、稼働率によって変わってくるからです。尚、コインパーキング経営の大まかな収入の目安は(一括借り上げの場合を除く)、月極駐車場の経営より収益は上がりやすいということです。

不特定多数の駐車需要に対応するコインパーキングは、稼働率が高くなれば、収益が上がる仕組みになっています。よって、収益がほぼ一定の月極駐車場より、儲かる可能性が高いのです。

 

コインパーキング経営を初期費用0円で始める方法

ここからは、コインパーキング経営を初期費用0円で始める方法を解説します。具体的に3つの管理方法について、メリット、デメリットを紹介します。

コインパーキング経営の方法と費用の関係性

下記は、コインパーキング経営の方法・費用の関係性を表したものです。

  初期費用 維持費
自己経営 駐車場の整地、機械設備の購入費や
設置工事費が掛かる
機械のメンテナンス費用や固定資産税・都市計画税が掛かる。機械が故障した場合は交換費用が掛かる
管理委託 駐車場の整地、機械設備の購入費や
設置工事費が掛かる(会社によっては初期費用が掛からない、若しくは機械設備がリースの場合あり)
管理委託費用が掛かる。他に、固定資産税・都市計画税や、機械が故障した場合は交換費用が掛かる
一括借り上げ 初期費用なし 固定資産税・都市計画税のみ。機械のメンテナンス費用や機械が故障した場合の交換費用は掛からない

コインパーキング経営は一括借り上げが多く、その代わり初期費用なしの形態なので、ローコストローリターンが基本となります。自己経営や管理委託は駐車場設置のための機器購入など負担は多くなりますが、好立地で稼働率が高まれば、ハイリターンも期待できます

自己経営を選ぶメリット/デメリット

自己経営を選ぶメリットは、収益を上げやすいことです。特に自己経営の場合は、管理委託料等を払うことがなく、固定費を除くとほぼまるまる儲けになります。コインパーキングは、月極駐車場のような固定収入ではなく、利用者が多ければその分儲かる仕組みであるので、駐車場経営で一気に成功を収めたい人にはお勧めです。

しかし、その分デメリットも多く、まず初期投資額が莫大に掛かります。コインパーキング設置に掛かるものは、主に下記3つになります。
 

  • 土地整備費(アスファルト舗装、ライン引き、車室番号表記、車止め設置費用)
  • 看板設置費(料金案内看板、P看板満空灯、利用規約看板)
  • 機器設備設置費(料金精算機、精算機用雨除けテント、照明、ロック板(ゲート機)、防犯カメラ、フェンス、遠隔システム、各種決済端末)

月極駐車場のように、土地整地、舗装、車止め設置、看板だけでは済まず、他に上記のような機器やシステムが必要になるので、初期費用が莫大に掛かります。また、経営開始後もランニングコストとして、設備のメンテナンス費や24時間対応のコールセンターとの提携や、警備会社との契約も必要です。

これらを備えていなければ、コインパーキングは運営できません。したがって、ランニングコストも掛かるので、毎月の売り上げを高水準で維持し続けることも、大きなリスクになります。

管理委託を選ぶメリット/デメリット

管理委託を選ぶメリットは、経営開始後の集金・清掃・機器メンテナンスなどを管理会社に委託ができ、オーナー自らには負担がなくなることです。更に、トラブル発生時やクレーム等も、管理会社が24時間いつでも対応します。次に、収益を上げやすいことです。月の賃料収入から管理委託費用として、5%~10%差し引かれますが、全体の約9割は収入として得られます。

次に、管理委託のデメリットは、経営開始後に管理委託費用が掛かることです。更に、初期費用は自己経営と同じく莫大になるので、リスクはある経営方法です。したがって、管理委託費用を払ってでもある程度収益を上げたい、若しくは複数個所経営する場合にお勧めです。

一括借り上げを選ぶメリット/デメリット

一括借り上げのメリットは、初期投資が一切掛からないことです。土地さえ用意ができれば、駐車場の整地や舗装、機器設置や経営開始後のメンテナンスまで、全て管理会社負担で行われます。ここが、自己経営と管理委託との大きな違いです。リスクや費用負担は一切なく、オーナーは土地の賃料を毎月安定的に得ることができます。

次にデメリットは、コインパーキングの経営には一切口出しできないことと、稼働率には関係なく毎月一定の賃料になることです。稼働率によっては賃料が割安になる場合もあります。一括借り上げの場合、経営は全て管理会社が行うので、オーナーはコインパーキングを継続するか否かの判断しかできません。

コインパーキング経営の初期費用はいくら?

コインパーキング経営を、一括借り上げにした場合、一般的に初期費用は掛かりません。しかし、自己経営と管理委託にする場合に、初期費用は具体的にどのくらいになるのでしょうか?下記に解説を進めていきます。

コインパーキング経営の初期費用に含まれるもの

自己経営と管理委託の場合、コインパーキング経営の初期費用に含まれるものは下記のとおりです。

土地の整地 看板の設置 機器設備の設置
・アスファルト舗装
・ライン引き
・車室番号表記
・車止め設置費用
・料金案内看板
・P看板満空灯
・利用規約看板
・料金精算機
・精算機用雨除けテント
・場内のLED照明
・ロック板(ゲート機)
・防犯カメラ
・フェンス
・遠隔システム
・各種決済端末

コインパーキングの初期費用は高めで、5台~10台規模の駐車場の場合、相場は300万円~400万円です。例えば10台分(250㎡)のコインパーキングの場合です。土地の整地は、機器設備を設置するのでアスファルト舗装が大半です。アスファルト舗装は、おおよそ5000円/㎡の整地費用が掛かります。

また、P看板や料金案内看板設置で15万~20万位です。更に、料金精算機・ロック板・照明等の機器設備の設置で、約200万円です。

コインパーキングの初期費用の金額は、以下のとおりです。
250(㎡)×5000(円)200,000(円)2,000,000(円)=3,450,000円
アスファルト舗装費   看板設置費    機器設備費

この場合、初期費用はおおよそ345万円掛かります

月極駐車場経営の初期費用と比較

参考として、月極駐車場経営の場合の初期費用と比較していきます。
 

土地の整地 看板の設置 機器設備の設置
・砂利敷き
・区画ロープ張り
・車室番号の看板設置
・車止め設置費用
・駐車場看板 ・場内のLED照明
・防犯カメラ
・フェンス

月極駐車場設置に掛かる初期費用を、10台分(250㎡)の設置費用で試算します。まず、砂利敷きの整地費用は、1200円/㎡となります。次に、看板設置費用は10万円、更に機器設備の設置費用は約50万円です。

250(㎡)×1200(円)100,000(円)500,000(円)900,000円
砂利敷き整地費     看板設置費  機器設備設置費

この場合の初期費用は、90万円となります。コインパーキングの初期費用と比べると、断然に安価であることがわかります。

コインパーキング経営の維持費はいくら?

ここからは、コインパーキング経営開始後から掛かる、ランニングコストなどの維持費について解説します。

コインパーキング経営の維持費に含まれるもの

以下に、コインパーキング経営の維持費に含まれるものを一覧で紹介します。
 

  • 機器のメンテナンス代(自己経営の場合)
  • 電気代
  • 管理委託費(管理委託の場合)
  • 固定資産税等の税金

コインパーキングの経営開始後は、機器メンテナンスが主な業務になります。自己経営の場合は、オーナー自らが機器メーカーの担当者に依頼し、メンテナンスを行います。管理委託の場合は、管理会社が手配した担当者がメンテナンスを行います。

メンテナンスは主に、駐車場機器は正常に動いているか、機器の破損はないかです。また、24時間管理となるので、場内の照明施設や防犯カメラが正常に動いているかも大事です。他、レシート補充や集金や清掃など、業務は多々あります。

また、駐車場内で使用する電気代は、維持費の中ではけっこうな割合となります。常に機器を稼働し、夜間は照明を点けているからです。次に、土地に掛かる固定資産税等も維持費になります。更に自己経営では、24時間対応のコールセンターとの提携費用、警備会社との24時間警備費用も、維持費に入ってきます。

 

月極駐車場経営の維持費と比較

参考として、月極駐車場の維持費に含まれるものは下記のとおりです。

 

  • 電気代
  • 固定資産税などの税金
  • 管理委託費(管理委託の場合)

月極駐車場の場合に維持費として一番掛かるのは、固定資産税などの税金です。他は、場内の照明用の電気代や、管理委託の場合に管理委託料が掛かる程度です。月極駐車場は、機器メンテナンスや集金業務等がないので、コインパーキングに比べると手間は掛かりません。自己経営であれば、管理委託費も掛からず、維持費は安価に済みます

コインパーキング経営の管理費用はいくら?

では、コインパーキング経営開始後に掛かる管理費用は、いくらになるのでしょうか?コインパーキング大手5社について、一覧で紹介します。
 

会社名 管理の種類 管理費
三井のリパーク 一括借り上げ 0円
アップルパーク 一括借り上げ
管理委託
一括借り上げ 0円
管理委託 賃料の5~10%程度
タイムズ 一括借り上げ 0円
タイムパーキング 一括借り上げ
自己経営
0円
ユアーズパーク 一括借り上げ
自己経営
0円

一括借り上げや自己経営の場合に、管理費は一切掛かりません管理委託の場合は、賃料の5%~10%が相場となり、契約する駐車場の規模や立地により、管理委託料が異なります。

コインパーキング経営の方法は費用と収入で選ぶべき

ここまで、3種類の経営方法についてのメリット・デメリット、初期費用、維持費、管理費について解説してきました。ここからは、コインパーキングの経営方法を選択するポイントとして、費用面と収入面から解説していきます。

費用面で選ぶなら一括借り上げ/管理委託がおすすめ

費用面で選ぶなら、断然一括借り上げがお勧めです。コインパーキングは、設置が必要な機器が多くあり、購入するだけでも莫大な資金が必要になります。機器自体は、リースにして初期費用を抑える方法もありますが、その分リース費用が掛かってしまうので、費用面の削減でいうとあまり意味はありません。

一括借り上げであれば、土地をまるごとコインパーキング会社に貸し出しするだけで、機器の購入や工事費等の一切の持ち出しはありません。したがって、土地さえ用意できれば、手元にお金がなくても駐車場経営を始められるのがメリットです。更に、賃料も駐車場の稼働率に関係なく、安定的に賃料収入が得られるので安心です。

また、管理委託の場合も一括借り上げ同様に、初期費用0円でできるプランを用意している会社もあります。初期費用や管理費を抑えたいのであれば、一括借り上げか管理委託がお勧めです。

収入面で選ぶなら自己経営がおすすめ

収入面で選ぶなら自己経営がお勧めです。コインパーキングは、駅に近い好立地で稼働率が高ければ、その分売り上げがよくなります。収入は売り上げに左右されるので、一括借り上げに比べると不安定リスクはありますが、その分大きな収入を得る可能性があります。

 

まとめ

コインパーキング経営は、初期費用0円で始めることができます。一括借り上げや管理委託で、各社さまざまなプランを用意しているので、比較してみるとよいでしょう。これらは本業以外の副業として始めたい、駐車場経営にあまり負担を強いられたくない、投資資金があまり手元にない場合にお勧めです。

また、コインパーキングを本業として始める場合は、自己経営がお勧めです。初期費用は他の管理方法に比べると掛かりますが、アパート投資等に比べれば費用は安価に済みます。また、他の管理方法に比べるとリスクも多くなりますが、売り上げを大きく得るチャンスもあります。自己経営の場合は、より立地選定や料金設定が重要になってきます。

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